RSSCホームカミングデーに寄せて

和田 亨(RSSC本科ゼミ担当教授)

 2025年度RSSCホームカミングデーのご開催、誠におめでとうございます。

 本科ゼミナールを担当しております和田亨と申します。本務は理学部化学科で、錯体化学という分野の研究をしています。RSSCのゼミを担当させていただいてから3年目を迎えましたが、毎回、受講生の皆さんの真剣さと情熱に驚かされています。授業では予定していた時間を超えて議論が続いてしまうことも多く、学びに向かう熱量の高さに、私自身も刺激を受けています。

 私が特に感銘を受けるのは、RSSCでの学びが非常に自由で純粋である点です。中高生の学習には受験という大きな目的があり、大学生の学習には将来の進路やスキルアップといった現実的な動機がつきまといます。しかしRSSCでは、そのような枠にとらわれる必要がありません。単純に「面白い」「もっと知りたい」と感じたことを、思う存分探究できるのです。調べて、考えて、仲間と議論を重ねる。そのプロセスこそが、本来の学問の姿であり、RSSCはまさにそれを体現している場だと感じています。

 また、これまでの修了生の皆さんがそれぞれの立場で社会に貢献されてきました。RSSCで得られた経験や仲間とのつながりは、きっと日々の生活や仕事の中でも生き続けていることでしょう。学ぶ楽しさは、年齢や立場を超えて一生続けられるものです。ぜひこれからも、学問を「知識の積み重ね」としてだけでなく、「心から楽しめる活動」として大切にしていただきたいと思います。

 RSSCの受講生の皆さん、修了生の皆さん、そしてこれから出会う皆さんと一緒に、この自由で豊かな学びの場をさらに盛り上げていけることを楽しみにしています。

この記事の投稿者

編集チーム 十七期生