「学びあいセカンドの春早10年」~喜寿の手習い~
生まれも育ちも職業も全く異なるシニアがRSSCに集い、ともに学び・語らい・時に飲みにケーション、第二の青春を謳歌した感慨は今も読者それぞれにお持ちでしょう。
7期生は、ちょうど10年前(2015年)の春に本科を終え、一部は専攻科に進んだ年である。早いもので既にひと昔の10年が過ぎている。小生は、そのころから2020年まで地域立教会のお世話に奔走し、役を解かれたころは未曽有のコロナ禍に世間が大騒ぎする時期であった。すこしの解放感とともに次の目標を模索していた。これまでは広い世界にばかり目を向けていたが、一転して地元での活動を探したところに、地区の公民館で「むかご会」という俳句の会があることを知った。会長さんに連絡して水曜日の午前9時半に会場へ向かった。
これまで、特に文芸に親しんだことはなかった私だが、俳句は5・7・5の15字で季語が必要くらいは知っていた。初回から作句をさせられ、指導者をはじめメンバーからいろいろとコメントをもらう緊張の時間であった。50年以上も俳句をやってきた方もおり、皆さんが博識で年齢を感じさせない感性の持ち主である。指導者は300人の同人・会員を擁する句会を主宰する女流俳人と知り、何か俳句の持つ魔力に取り込まれた思いがして文字通り喜寿の手習いの始めであった。
参加して既に4年近くになるが、会のメンバーは、全員で15名ほど、90歳代2名、会長88歳、指導者32歳、その他もほとんどが80~70歳代で、男性は私を含めて4名である。


句稿(2025年3月例会) 藤沢公民館まつりに出展(2024年10月)
「季語なれど花紫は我が母校」~俳句の神髄~
俳句は、端的・簡明に表現する世界で一番短い詩である。触発的な表現と無限の音量感、5・7・5の17音という定型の美しさがある。韻文性と余情、真実を掴み感動を大切にする。感覚を生かし感情の露出を避ける。短歌と異なり多くの説明はしない、また、時代・地方の生活感情や事情がありそれを反映することで季語に命を通わせる。それが俳句の極意なのである。季語は歳時記に詳しいが、実に多彩で時とともに増幅しているようだ。
「相集い高めあう日々枯尾花」~句会の楽しみ~
俳句になれた方には釈迦に説法ですが、句会の進め方にはいくつかあります。私の参加している句会の流れをご紹介します。
①「投句」:メンバーは、毎月20日を期限に3句詠んでハガキ・メールなどで編集担当に報告する。
(「当季雑詠」その季節に合わせ、自由な題材で詠む)
②「句稿」:編集担当は、指導者も含めた全員の投句を無記名で一覧表に作成し、それを全員に返信
する。(写真参照・およそ45句が集まる)
③「選句」:句会当日に、メンバーは全投句(自作を除く)の中から、共感した、感銘を受けたなどの観
点から5句を選句して提出する。
④「披講」:司会から順次選句が読み上げられ、それぞれの句に点数がつけられる。
⑤「鑑賞」:司会の指示で、順次選句者が選句の感想などをコメントする。次いで指導者から講評と指
導をうける。最後に作者が名乗り出る。
この流れを全句について順次進める。この間にメンバーが花鳥風月・季節の移ろいへの思い、長年の人生における身辺の事情や心情の吐露など様々な話題が交錯する楽しい会話とともに指導者から俳句の作法など指導が行われる。
この世界ではほんの初心者ながら、なんとなく俳句というものが分かりかけてきたところです。芭蕉の時代から今日まで全国各地・各年代で愛好者が絶えないのは、俳句の無限の魅力がそうさせているのでしょう。今ではほかの句会や句誌への投句で毎月13句以上を目標にして頭の体操です。皆さんも一度お近くの俳句会の門をたたいてみてはいかがですか。(7期生 清水 誠)
むかご会メンバー(2025年1月新年会)➡
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