同窓会に寄せて

 立教セカンドステージ大学(RSSC)は、去る2018年3月に10年目の年度を終え、2018年度は10周年を祝う行事が予定されています。このことは、2008年度の修了生から数えて10回目の本科修了生を世に送り出したことを意味します。
 一昨年、昨年は、RSSCの責任者である副学長を務めた関係で、国内外のメディアからいろいろな取材を受け、また韓国において講演を3度行うという経験をしました。その際必ず話題となるのが、RSSCが創設以来大切に掲げ続けている「学び直しと再チャレンジ」というテーマに関連して、本科さらには専攻科を修了された数多くの受講生の皆様が、修了後にどのような活動をなさっているのか、ということでした。
 先方の関心は、「学び」よりは「社会での活動」のほうにより多く注がれる傾向があります。それに応じて現状を説明し、具体的な事例を紹介する際に、RSSC同窓会がホームページに集約・掲載しておられるさまざまな活動や近況の記事に、どれほど助けられたかわかりません。
 修了生の皆様の取り組みは、社会貢献サポートセンターに所属する各団体のまとまった活動だけでなく、より小さなグループでの集まり、あるいは個人での活動など、さまざまな局面があります。私自身も、そこに現役教員として加えていただく機会があり、その一つ一つが楽しく、貴重です。けれども、そのような多彩な活動は、それぞれ個別に行われているだけでは、同じRSSCから巣立った方々の連携やまとまりが、歳月の経過とともにだんだん薄れていってしまうのではないでしょうか。
 RSSCの修了生の方々が、早い段階から同窓会を組織され、毎年毎年行事を企画・実施されながら、年度や世代を超えた情報収集・発信を持続され、今や1000名に及ぼうとする修了生の皆様の気持ちをつなげ、まとめてこられた意義はこの上なく大きく、RSSCにとってもかけがいのない存在です。
 同窓会は、これから次の10年に向けて、これまでにもまして盛んな取り組みを行っていかれることと存じます。私もいつのまにかセカンドステージ世代に入りました。ぜひ、これからもお付き合いいただきたく、よろしくお願い申し上げます。

立教セカンドステージ大学教員
立教大学文学部教授
加藤 睦