第7回の市民モニタリングは、2026年2月28日にさいたま緑の森博物館において、永石文明先生と共に冬の調査として実施しました。昨年は建物につららが下がるほどの厳しい寒さでしたが、今年は気温17.8℃と穏やかな陽気。近ごろの気候の変化を肌で感じながらの活動となりました。

 今回は沢とため池の2か所で調査を実施しました。川底の石や縁を「ガサガサ」したところを網ですくっていきものを採取します。確認されたのは、シオカラトンボのヤゴ、トビイロカゲロウの幼虫、カワヨシノボリ、カワニナ、ヒメタニシ、ヌカエビ、シナヌマエビ、ミズムシ、トビムシ、ユスリカの幼虫など、多様な生物でした。冬の調査としては種類も多く、個体も活発に動いており、春の気配を感じさせる結果となりました。

 調査をを重ねる中で、参加者の同定技術も着実に向上しており、今ではよく似たヌカエビとシナヌマエビも、体の特徴や目の位置を確認しながら見分けられるようになりました。私たちの地道な活動による精度の高い観察と記録は、湿地環境の変化を把握するうえで、とても重要な基礎データとなります。

 調査のあいだには、近くで静かに佇むアオサギが、私たちの活動を応援しながら、じっと見守っているようでした。人と野生生物が同じ空間を共有していることを実感すると同時に、私たちの取り組みがこの環境を将来へつなぐ責任の一端を担っていることを改めて感じます。

 ネイチャーポジティブとは、自然の損失を食い止めるだけでなく、回復へと向かわせる考え方です。そのためには、まず「いま、何がいるのか」「どのように変化しているのか」を知ることが欠かせません。市民モニタリングは、まさに自然回復への道筋を整えるための基盤を支える活動です。

 自然の中に身を置き、小さな命に目を向ける時間は、楽しさや発見の喜びをもたらします。そして同時に、その一つひとつの記録が、地域の自然をより良い状態へと導く力になります。これからも市民モニタリングを通して、自然の変化を丁寧に見つめ、地域とともにネイチャーポジティブの実現に向けた活動を続けていきます。

 次回春の調査は、2026年4月25日の予定です。小さないきものの様子を一緒に観察してみませんか。

市民モニタリングチーム プロボノ研究会 15期 長江朝子

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RSSCシニアプロボノ研究会