2023年3月25日、春雨と呼ぶにはまだ寒さの感じる一日。加藤先生と加藤ゼミのメンバー7名は「旧き町並みをたずねる」シリーズ第4回目として江戸四宿の内、最後の中山道板橋に江戸の旧跡を訪ねた。

江戸と京を結ぶ街道は海沿いを経由する東海道、そして内陸を経由するのが中山道である。板橋は日本橋を出発して中山道最初の宿場であり、京側より上宿、石神井川を渡って仲宿、平尾宿となり、
この石神井川に架かる橋が板橋と呼ばれ、現在も橋と地名として伝えられている。またこの地域は加賀藩前田家の下屋敷があった所で、観明寺の赤門は前田家下屋敷から遷されたものとされ、地名としても加賀の名が今も残されている。

さて現在の中山道である。このシリーズで歩いた千住、品川の旧宿場町と同様、沢山の商店が建ち並び、往時の賑わいを今に伝えている。また街道の両側には細い路地がいくつも見受けられ、
千住、品川で見た町並みと同じように江戸の町割りを思い起こすことができる。板五米店という旧い建物があり、現在もおむすびやお弁当を提供する古民家カフェとして町並みを演出している。大正3年建立、板橋区の有形文化財である。

季節は春ということで、石神井川は満開の桜並木が川面を彩る。桜と板橋、少しは江戸の情緒を味わえたことと思う。
雨の中歩いた後はインド料理を味わう会食とした。旧い町並みとは関係はないが、気のいいインド人マスターのサービスで、中辛、辛口、激辛と様々なカレー料理などを堪能した。
この町並みを訪ねるシリーズ、江戸四宿は踏破したので、次回は少し足を伸ばし、北の方の旧い町並みを訪ねることをゼミメンバーと計画し、この日の加藤ゼミは散会とした。

加藤ゼミ 佐藤勇一