ウイメンズクラブ5月定例研究会「物理学者米沢富美子さんの人生哲学

1活動日 2017年5月12日(金) 13時半~16時

2場 所 MFビル会議室

3出席者 10名(他に感想文参加1名)

           

5月の研究会では、以前から関心のあった女性では初の日本物理学会会長、米沢富美子さん(慶応大名誉教授)の人生哲学について取り上げた。

昨年録音してあったNHKラジオ深夜便の米沢さんのお話を聞き、感想を話し合った。その中で米沢さんはどのような哲学で生きて来られたかについて、重視した5つのポイントを挙げておられた。

  • 可能性に限界を引かない。
  • まず行動。動き出す。(見切り発車。向こう見ず)
  • めげない。懲りない。(身の程知らず)
  • 優先順位をつける。(時間をお金で買う)
  • 集中力を養う。(限られた人生の時間を有効活用)

三人の娘の育児・家事と、研究の両立のところでは、一切、夫の協力を求めず、所謂家事闘争は回避したというが、きっと研究が楽しくてたまらずそちらに時間を費やしたいので、夫と家事闘争などするより“自分でやってしまえ”という心意気だったのではないだろうか?「私たちにはできないわね!」とそのスケジュールのあまりの過酷さに、一同ため息が出てしまった。

しかし、何事も“負けてたまるか”の精神でポジティブに捉え、「自分はネガティブな側面が欠落した人間だ」と言い切って居るところは、「さすが大阪人!」と皆が感動した。

実は大病を患い5回の癌手術から生還されている。現在は幼い頃に数学の面白さを教えてくれた実母の介護のため毎週大阪に通い、新幹線の中を動く書斎にした遠距離介護の様子を『朗朗介護』の著書に認めている。今、親や夫の介護・看護に携わっている方も多く、「なかなかその『朗』は使えない!」と言われていたが、エールを送られたようである。

専門分野である物理学のことには理解が及ばないが、女性として大変エネルギッシュに好きなことを突き進めてきた米沢さんの人生に、会員皆大きな刺激を受けた定例会であった。

 (記:松原)