「不思議なクニの憲法」公開上映会
2場 所 セントポールズ会館「芙蓉」
3出席者 20名
4内 容 松井久子監督「不思議なクニの憲法」公開上映会
ウイメンズクラブの活動には、1.先達に学ぶ“女性の生き方”、2.女性を取り巻く社会問題について考える。3.社会的支援という3本の柱がある。
11月は「2.女性を取り巻く社会問題について考える」というテーマを取り上げた。憲法改正の議論がまた始まっているが、この映画を見ていろいろな人の意見を知り、私たちの憲法について考える機会を持ちたいと松井久子監督による「不思議なクニの憲法」の公開上映会を実施した。
当日は、11月としては54年ぶりという初雪に見舞われ、交通機関も乱れる中であったが、ウイメンズクラブ会員以外の外部の方にもご参加をいただき、有名無名を問わず様々な方たちの意見に聞き入った2時間余であった。
この映画に登場したベアテ・シロタ・ゴードンについては、昨年6月のウイメンズクラブ定例会でも取り上げた。「日本に<男女平等>の夜明けをもたらしてくれたウイーン生まれの女性で、「女性が幸せにならなければ、日本は平和にならない」と終戦直後に日本国憲法の草案作成に携わり、日本女性へ熱い思いを寄せてくれた。この人なくして今の日本の女性の人権はなかったことをまた改めて強く感じた。
<寄せられた感想>
- 今日は憲法改定をまた考える機会を得て、喉元過ぎれば・・・・・を改めなければと思った。自分たち未来をひとりの既得権者に決めさせてはいけない。若い人たちに是非とも見てもらいたいドキュメンタリー映画である。他人事ではなく自分たちの国のことなのですから。
- 共に障がいを持っていても自分の考えや未来を語る若い女性とその母に感動した。
- 憲法ということで少し構えていたが、内容はとても良かった。出演者それぞれの立場で話していることがとても身近に感じられた。とりわけ若い女性弁護士の方が自分の子供との時間を割いてまで続けている講演は、「子供のためである」と強く感じた。そして最後に言葉に詰まり涙していた姿は使命感に燃えつつも自宅にいる幼子を想い浮かべていたのかと想像すると、胸にくるものがあった。皆が意識を持って考えなければならない問題である。
- 今まで憲法を勉強したことがなかった。自民党草案はあたかも正論のように取り上げられているが、一つの思考を持つ人を正当な扱いとすべきではないとの発言が心に残った。映画としても面白かった。
- 立教大学でも「立憲デモクラシー講座」があり、憲法や政治学者の講義を聞く公開連続講演会が開催されている。来年3月まで毎月実施され、誰でも毎回先着順で受講出来るそうです。(次回は12月16日 18時40分より8号館8202教室にて)。
http://constitutionaldemocracyjapan.tumblr.com/
- 深く憲法のことは解っていなかったが、一つを変えると次々変わってしまうという危うさを感じた。
- 若い人たちが入っていかないところがある。シニアの私たちが伝えていかなければいけない。
- 「武器など防衛費に使うお金を全国の困っている学生たちに使っていけば、貧困による教育格差を是正できるのではないか」という若い女性弁護士の言葉が印象に残った。
- 貧困問題を考えているが、この映画を見て格差を生む世の中を変えて行けば貧困問題は解決できるのではないか等いろいろ考えさせられた。
- 1年前の映画だが、この映画がもっと普及していけば、投票率があがるのではないかと思う。
<映画の内容>
・歴史に学ぶ(敗戦から日本国憲法の成立まで)
・Peopleを主役に(国民主権)
・侵されてはならぬもの(基本的人権の尊重)
・封建的家族制度からの解放(男女平等)
・戦後の日米外交史
・沖縄は憲法に守られているか
・進む憲法の空文化(9条・戦争放棄をめぐって)
・未来に向けて―18歳選挙権と若者の政治参加
*松井監督はこの映画の製作意図について、1)この国の未来を決めるのは政治家ではなく私たちである。2)様々な人(年齢や立場、考え方が異なる 27 人)に話を聞き、憲法についての知識を高め、憲法について考えることの大切さを伝えたいと話されています。
◆映画「不思議なクニの憲法」公式サイト http://fushigina.jp/
(記:小杉)
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