出会いの場としてのセカンドステージ大学
長有紀枝
このタイトルを目にされて、修了生の皆様は「なんと月並みな」と思われたに違いありません。
あまりに月並みな定型句、我ながらそう思います。しかし皆さまに接していると、やはりセカンドステージ大学(RSSC)は、まぎれもなく「出会いの場」であると思うのです。
それまでの人生で交わることになかった、新たな友、そして教員との出会い。新たな学問、新たな書物と出会い、自ら定めたテーマを探求し論文にする、という新たな学びのあるいは生活スタイルとの出会い。
そしてもう一つ、RSSCの特色として忘れてはならないのが、「異世代共学」を通じての出会いです。異なる世代との出会いが新鮮なのは、皆様にとってだけではありません。若い大学生にとっても、自分の親でも、親戚でもない「大人」との出会いが刺激に満ちていることは学生たちのアンケートからも明らかです。
私はこれらの学生たちは、皆様セカンドステージ大学の先輩たちと、人生において2度出会うと思うのです。1度目は、現在、大学生としての出会い。2度目は数十年後、年を重ねて、皆様と同じ年代に達したときに、皆様と過ごした時間、交わした言葉の数々を振り返るときです。
あの時、先輩たちは、人生のこういう地点にいて、若い自分たちにこうした態度や言葉を投げかけたのかと、きっと心の中で親しく、感慨深く言葉を交わし2度目の出会いをするはずです。
そしてこのホームカミングデー。これまで顔は知っていたけれど、存在は知っていたけれど深く話したことはなかった・・・そんな同級生、同窓生が沢山おられることと思います。今日が豊かで新たな出会いで満ちますように。