【やりとり つながり ユビキタス】

 佐藤壮広 RSSC 「歌が照らす人と社会」担当

 私が担当する「歌が照らす人と社会」(春学期開講)は今年度、全てオンラインでの実施となりました。しかし授業後に、思わぬ展開がありました。有志の学生さんが「授業の振り返りをしたい。クラスメイトともっと話したい」と希望し、コロナ自粛宣言明けすぐに歓談の機会を設けてくれました。4人で集まったのですが、初対面であるはずの面々がまるで旧知の仲であるかのように話し、笑い、楽しいひとときを過ごしました。とても新鮮な、そして嬉しい機会となりました。「オンラインよりも対面がいい」とは、感覚的にも理解できます。ただ、その人との関わりの質を決めるのは「やりとりの時間の充実度」です。私は楽しくオンラインの授業をして、学生の皆さんとやりとりもしました。その時間の充実があっての、初対面でのおしゃべりの楽しさなのです。

 皆さんは「ユビキタス」という言葉を覚えていますか。「至るところにある、偏在する」という意味のラテン語がこの言葉の由来です。「いつでも、どこでも、何でも、誰でも」ネットワークに繋がる社会を実現するという政策のスローガンとして、2000年代初めに話題となりました。当時は主にマーケティング用語として知られました。しかし、コロナ危機下そしてポスト・コロナ社会における学びと交流機会を後押しするビジョンとして、今またこの「ユビキタス社会」について希望を持って考えることが必要だと思います。

 通常のホーム・カミング・デーは、池袋キャンパスに集い、親睦を深めつつ学生生活を楽しむ催しです。今年も(今年は)オンラインでの開催となりますが、「やりとり」を充実させてセカンドステージ大学ならではのユビキタス・パーティになりますように。

 

 

 

 

 

 

春学期終了後の「初顔合わせ」(受講生とともに)