村上祐子(人工知能科学研究科・文学部)

2020年度に設置された人工知能科学研究科で主に人工知能の哲学・倫理を担当しております村上祐子です.2021年度に初めてRSSCを担当させていただき、人工知能やロボットといった先端科学技術の社会受容について、幅広いバックグラウンドの受講生の皆様とお話しすることができました.最近の国内外での研究成果や社会への導入のさまざまなケースをお見せして、ご意見やご感想をいただくという学部や大学院での授業と基本的に同じ方向性で進めましたが、実務経験に即した洞察にもとづく議論となるのがRSSCならではと感じました.来年度も楽しみにしております.

実は自分も数年前から放送大学教養学部で学んでいます(同時に非常勤講師も務めています).高校以来の化学や大学ではとらなかった政治学などを学びなおす過程で、新たな分野からの視点への気づきや、知っていると思っていた分野の最新の進展に目を開かされる驚きが、自分に見えている世界を変えていくのを感じています.

この世代ともなると、教える立場なのか、習う立場なのかは単にその場の都合でしかありません.時に応じて立場を変えながら、人生を通じて学び続けるのが、激変する世界では欠かせないと考えています.RSSCの授業は参加の皆様の気づきや経験を踏まえた観察をうかがえる貴重な機会になっています.

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編集チーム 十一期生