ウィメンズクラブ9月定例研究会 「病を得て いま自己と向き合う」

1、活動日    2019年9月12日(木)
2、場所     MFビル会議室
3、出席者    11名
4、話題提供者  梅本千鶴子(7期生)

昨年の9月RSSCホームページにて、病の投稿「予防に勝る治療はなし」から1年が経過しました。この間は、抗がん剤治療(12回)・人工肛門の手術(造設・閉鎖)・左肺三分の一を切除する等、この1年で4回の入退院は今までにはない体験でした。
定例会で病気の経験をお話しする内容として良いものかと思いましたが、癌になる方が2人に1人と言われている昨今、誰もが当事者になり得るのではないかと治療の体験や病に対しての考え、予備知識として使用していた型の装具等を見て頂きお話をさせて頂きました。

国立ガンセンター予測(ガン羅患数 2018年)は、男性・女性のどの部位にガンが多いのか、また死亡が多いのかを「国立ガン研究センターがん対策情報センター」は情報をホームページ上で発表しています。まさに私は、統計にあるベスト5の大腸と肺にガンが見つかり、大腸は20㎝切除し人工肛門を一時的(1年)なものでしたが造設しました。
これは、かなりショッキングなことですが、20年前に造設の方を介護職で担当した経験が大きく影響し、自分自身に起きたことでも理解し受け入れられたのだと思います。
また、RSSCでの講義「地域ケアと看取り」の秋山正子先生が訪問看護されていた、ある終末期・癌患者の方の闘病映像は心に残っていて、ガンであることを伝えられた時から、自分の精神状態はどの位置にあるのか、自身に置き換えて確かめていました。
そのことで、今まで以上に好奇心と探求心に掻き立てられているように思えます。

 県立静岡がんセンター総長の山口建先生が、毎日新聞に「がんドクトルの人間学」コラムを載せていました。がんの早期発見・早期治療には、がん検診を受けることが最善の方法ですが、受診率が低く「がんとわかると怖い」「今は必要ない」「忙しい」との内容が上位で、一度がんにかかり治療を受けた人は、積極的にがん検診を受けるようになるとのことです。
危機管理能力の個人差が健康維持や疾病克服に影響を及ぼし、危機管理能力を磨くには、「経験は知恵の父、記憶は知恵の母」ということわざが生きてくるとの内容でした。
生きて行くうえで私達は、沢山の経験と知識を備えているはずです。人生100年時代と言われていますが、一人ひとりが置かれている環境によって医療への考え方違います。話題は、増加している現在の社会保障医療費へと移り、ウィメンズならではの大きな宿題を頂いた気がしました。
(記:梅本千鶴子)

<会員から>
・なかなかお話しにくいご自身の闘病生活について、明るく笑顔で私たちに伝えてくださった梅本さんに、会員一同知識と勇気をいただいた研究会でした。
・抗がん剤治療の大変な中でも首から器機を下げてさりげなく研究会に参加されていた梅本さん、今回具体的に装具等もお見せいただき予備知識を持つことができましたので、万が一の場合も梅本さんのように慌てず前向きになれたと思いました。