活動報告:あどカフェ勉強会(第13回)

1.日時:2022年8月6日(土):14時~16時

2.参加メンバー:顧問 箕口先生、進行 青木さん、五十嵐さん、他参加者、計23名

3.目的

箕口先生の講義と自由討議による過去12回の勉強会とは異なり、今回は「受講者側の視点でアドラー心理学を読み解くこと」を目的に受講生が説明しました。

4.テーマ:ささやかな共同体と幸せ

5.発表者:11期生 石井文昭

6.勉強会形式:ZOOM

7.進行

1)挨拶:箕口先生
2)近況報告:その他参加者
3)発表の経緯とスライド説明(石井)
4)グループワーク
5)総括:箕口先生
6)記念撮影

8.詳細

<7-3)発表の経緯>

・岸見一郎著の「アドラー心理学実践入門」では全5章のうち3章で「幸せ」の説明があり、アドラー心理学と幸せの関連性が伺われました。

・NHK「あさいち」で「幸せの4つの因子」の説明があり、またNHKで「立花 隆が見た共同体」の紹介があり、各々「幸せ」に関することから「幸せ」をキーワードに、上記の本と関連付けることができるのではないかと思い、あどカフェの勉強会で説明をしました。

<7-3)スライド説明>

・慶応義塾大学 前野 隆司教授が1500人に対して行った「幸せに関するアンケート調査」で、幸せには4つの因子、「やってみよう」、「ありがとう」、「なんとかなる」、「あなたらしく」があるとのことです。

・幸せには自分に向かう幸せと他者に向かう幸せがあり、アドラー心理学で前者は自己実現に関する理論が、後者は共同体感覚が各々対応し、自己実現は「やってみよう」、共同体感覚としては「ありがとう」が対応し、「なんとかなる」、「あなたらしく」は勇気付けに関連すると思われます。

・「ささやかな共同体」であっても、「感謝の気持ち、ありがとう」を持ち続けて他者と接していれば、幸せを感じることができるのではないでしょうか。

<7-4) グループワーク>

5つのグループに分れて話合い、グループ代表者が発表。
以下に主なコメントを記します。

・アドラー心理学と幸せの4つの因子の関連付けが理解できた。
・貢献感のある居場所が必要と思われる。
・個性を認めながら、自分らしい感覚で人と楽しくつながりを持つことが共同体感覚か?
・印象的な言葉は「過去は変えられないが未来は変えられる」
・自分に向かう幸せ、他者に向かう幸せは、ダニエル・ゴールドマンの「信頼の知性」、「他人への知性」と類似。
・「ありがとう」は家族では良く使用するが、他人にはあまり使用しない。日本はそのあたり課題。
・コロナ禍でアドラー心理学的なものの見方が必要になってきている。
・人それぞれものの見方は違うので、今回の受講者側からの説明は良かったのではないか。

<7-5) 総括:箕口先生>

・今後は、アドラー心理学の骨太理論を、社会・臨床心理学・ポジティブ心理学の文脈で、そして、日常の対人関係や実践を通して 検討・理解する取り組みを展開していけるとうれしいです。

9.感想

・私、石井は心理学が初めてのため用語や定義が不案内で、さらに、あどカフェに参加して間もないことから、それまでの講義内容、また参加メンバーの知識、期待していることがわからなかったので、どのような用語を使いまとめるかに苦労し、何度もスライドを手直ししました。

・その中で、今回のポイントとなるアドラー心理学と幸せのアンケート結果の関連付をキーワードの「幸せ」を用いて説明したことは「わかりやすかった」とのコメントがあり、安堵しました。

・さらに、「幸せ」につながる「ありがとう」の事例として、私の母の介護でのやりとりでの「ありがとうなあ」が大事であると皆さん素直に思われたようでした。

(以上、石井記)