オンラインは新たな挑戦

成田康昭

 コロナ禍の中で、RSSCは9月からどうにかスタートしました。本科生のみ、それも現在12人という、例年とは比べるべくもないスタートですが、それでもやっと始めることができたことに、心からホッとしています。受講生の健康を危険に晒すことがあってはならない、しかし、RSSCの灯火を消したくないというジレンマの中での決断でした。そして、それに応えてくれた今年度の入学生には、本当に感謝しています。

 今年のホームカミングデーも、こうしてオンラインでの開催となりました。この先にも、どのような状況が待ち受けているのかわかりません。しかし、一つ言えるのは、「コロナ後」においても、これからのわれわれの日常は、情報技術を使った、リモートのコミュニケーションを味方につけていくという道は不可避だということです。

 私はメディア論を専門としており、これまで人々のインターネットを使った様々なコミュニケーションをずいぶん調査してきました。その中で、オンラインのコミュニケーションは、そのままでは、決して人々の繋がりや心を豊かにする方向に人を導くことはないという事がわかっています。SNSなども、そこに強い意思を持ったコアな人材がいて、献身的に人々のやりとりをもり立ててくれるような場合は、そこに出会いが生まれ、楽しいやり取りも生まれますが、放っておくと、どんどん繋がりは劣化してしまいます。

 しかし、私はこのコロナ禍の中でのインターネットの利用を、「やむを得ない選択肢」と諦めているわけではありません。むしろ、これはセカンドステージで活躍するシニアにとって、挑戦でありチャンスであると思っていますし、可能性は十分にあると思っています。 気負わず、気楽な楽しみとして、繋がりを見つけましょう。

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編集チーム 十一期生