二期の会「馬込文士村ミュージアム巡り(南コース)(11/27)の報告

11月27日(火)13時都営浅草線「西馬込駅」に集合した11名は、小春日和の穏やかな日差しのなか徒歩で馬込文士村(南コース)を巡った。今回も案内役は大田区観光協会でボランティアガイドをされている内藤光子さん、3年前には「馬込文士村(北コース)」を案内していただいたが、今回は大田区立郷土博物館→馬込文士村の中心地(尾﨑士郎・宇野千代)→熊谷恒子記念館→馬込桜並木→川端龍子記念館の南コース

<大田区立郷土博物館>最初に訪れた大田区立郷土博物館には文士村コーナーがあり、かつて馬込・山王に居住した文士たちの作品、自筆原稿、遺品等が展示されていて、大勢の文士たちで賑わっていたであろう馬込の様子が目に浮ぶようであった。丁度開催されていた特別展「作品の中の大田区―文士・画家の描いた風景―」では、大正時代以降の大田区の移り変わる風景が描かれていたり、また昔の道具、海苔養殖、モノづくりの歴史なども展示されていて、皆さん「懐かしい!」と興味深く見て回った。

<熊谷恒子記念館>この記念館は、現代女流かな書の第一人者として活躍した熊谷恒子が昭和11年から晩年(昭和61年)まで暮らした自宅を改装し、平成2年に熊谷恒子記念館として開館された。趣のある和風建築の館内には薄墨で書かれた気品あふれる書が展示されていた。「近代短歌とかな」と題して展示されている作品は優美な筆使いで近代短歌が絵画のように書かれていたが、変体仮名もあり読解はなかなか困難であった。2階の和室には紙、筆、墨が置かれていて、長く書道を嗜んでいるAさんが代表として一筆認めた。

<川端龍子記念館>馬込桜並木の続く道を暫く歩いて行くと堂々と風格のある川端龍子記念館があった。近代日本画の巨匠・川端龍子が文化勲章受賞と喜寿を記念して設立、大正初期から戦後にかけての作品を紹介している。此処では別のガイドの方から川端龍子の人となりや自然への思いなどの説明をお聞きし、隣接する龍子公園(龍子自らが設計した旧宅とアトリエがある)も案内していただいた。こだわりのある敷石や仏間も素晴しく、また夕日の差し込む庭園は丁度ハゼの大木が紅葉の盛りで暫し見とれてしまった。

川端龍子記念館を後にし、バスでJR「大森駅」に出た。勿論その後は「お疲れ様会」で乾杯!今日も気がつけば1万歩 を優に超えていて、楽しく見所の多い「馬込文士村」散策であった。

(記:小杉)