ウィメンズクラブ6月定例研究会

1 日 時:2018年6月1日(金)13時半~16時

2 場 所:FMビル集会室

3 参加者:11名

4 講 師:鈴木とし子(管理栄養士)会員

今回は、「元気に生きるためのシニアの食生活について」というテーマで、栄養・食生活について講話をいたしました。本題の導入として、鈴木の簡単な履歴と立教セカンドステージ大学に入学した経緯などを紹介させていただきました。

シニアが健康で長生きするためには、日々の食生活が大切です。昨今、区市町村では、高齢者のフレイル対策について、食生活・栄養面からのアプローチをしながら取り組みが行われています。

「フレイル」とは、明確な定義ははまだありませんが、「加齢と共に、心身の活力(例えば筋力や認知機能など)が低下し、生活機能障害、要介護状態、死亡などの危険性が高くなった状態です」フレイルは早期に発見して対応することで、要介護に至ることを防ぎ、心身の状態を改善することができます。低栄養状態はフレイル(虚弱状態)の重要な危険因子と言われています。

この度は、フレイル予防を食生活の面から、日々の食生活を再認識していただくために、低栄養予防を含め講話をいたしました。今や、100歳以上の人口は6万人を超えています。 平均寿命(男性:81.07歳・女性:87.26歳)と健康寿命(男性:72.00歳女性:74.24歳)が延びております。誰でもが、住み慣れた地域で健康に暮らしていくためには、人生100年時代に備えて、自己責任型社会の傾向が強まる予測ですが、健康に不安を感じる人が多いことも現実です。健康維持には、栄養・食生活の役割は重要です。

最初に、東京都保健所が作成しました「低栄養予防に関するチェックシート」を配布し、①「フレイル(虚弱)発見」②「BMI(体格指数)」の計算方法と自己判定③「「1日の食事内容」④「脱水症」について、資料を参考に講話を進めました。

<特記事項として>

*「脱水予防 ~あなたの1日の水分量は~」食べて1000㏄飲んで1000㏄を目安に。

*バランスの良い食事とは、「毎日食べよう10食品群」(10の食品群の頭文字をとったもので、ロコモ チャレンジ!推進協議会が考案した合言葉を御紹介しました。

さ・あ・に・ぎ・や・か・い・た・だ・く

かな ぶら く ゅうにゅう さい いそう も まご

いず だもの   を合言葉に!

~1つで1点、毎日7点以上をめざしましょう!~  10点あれば合格です。

*「1日に必要なたんぱく質」について

1日に50gのたんぱく質量は、片手に5つを目安に。

肉50g・魚1切れ70g・牛乳180g・卵50g・納豆50g(または豆腐100g)

*野菜の1日量は350gです。 両手に一杯を目安に。1日に70gの小鉢を5皿が目安です。

  

<意見交換>

第2部では、「私の食生活の知恵袋」をテーマに、会員相互の意見交換が行われました。

①レシピの紹介

「アルコール・砂糖無添加 超簡単!! 玄米甘酒レシピ」の紹介

「ミニトマトのデザート風サラダ」レシピとサラダの提供

②「手づくり梅干しの作り方・梅ジュース・ラッキョウ漬」秘伝を伝授して頂きました!

③食事のバランスが大切なので、赤色・緑色・黄色の 彩を考えて食べている。

④ヒジキ料理の紹介 (ヒジキ・生姜・甘酢で作るサラダ感覚の一品)

⑤「おとなの牛乳」がドラックストア―で売られているのって知っていますか。

⑥菜食主義者って、たんぱく質が不足しないの。

⑦上白糖、小麦粉等、白い食品、精製されたものが多いと思わない。

⑧塩の値段って色々ね。どこが違うの?

⑨「きゅうりの生姜パリパリ漬け」の紹介

⑩子供の食物アレルギーについて

⑪トマト料理(簡単でおかずの一品お勧め料理)

⑫週刊誌で「食べてはいけない食品」読んだわよ。等々

会員Sさん手づくりの美味しいパウンドケーキを戴きながら、普段考えている「食」について活発な意見交換ができ、有意義で楽しいひと時を過ごしました。

私は、定年まで、東京都職員として多摩地域の東京都保健所で、行政栄養士と地域の健康づくりに寄与して参りました。久しく遠ざかっていた健康教育も忘れる頃でしたが、今回の研究会でお話しするに当たり、最近の「食」に関する情報を収集し、更に自身の食生活も振り返り、“気づき”と“築き”ができたように思っております。

人生100年時代ですので、長寿の生き方を多様な面から模索しながら、長寿がもたらす「時間」という贈りものを柔軟に使うことが必要です。「リクリエーション(娯楽)」ではなく「リ・クリエーション(自己再創造)を心がけていきたいと思いました。

今後も、毎日の食事を通して健康で、人生を楽しみ、いつまでも健やかに暮らしていきたいとの思いを会員一同共有し、閉会しました。

(記:鈴木)