2025年9月6日、さいたま緑の森博物館・西久保湿地で開催された里山体験教室「ため池のかいぼりをしよう」に、市民モニタリングチームのメンバーがボランティアとして参加しました。今回のイベントには小学生を中心とした親子約20名が集まり、里山の自然に触れながら、ため池の役割やかいぼりの意義について学びました。

 かいぼりとは、池の水を抜き、そこに生息するいきものを救出した上で、たまった泥を取り除く作業のことです。池を健全な状態に保つことで、多様ないきものが暮らしやすい環境を守ることができます。

 メンバーは日ごろから定期的に行っている市民モニタリングの経験を活かして、救出されたいきものを仕分けし同定する作業を永石先生と共に担当しました。当日は、日本産ドジョウをはじめ、オニヤンマやシオカラトンボのヤゴ、ガムシ、ガガンボ、ヤマアカガエルなど、合計15種類以上の水生生物が確認されました。救出されたいきものの数はいつも以上で、仕分け作業は大忙し。子どもたちは次々と現れるいきものに目を輝かせ我々の元へ運んできてくれ、メンバーもてんてこ舞いで作業を進めました。きれいな水の指標となる「指標生物」とされるガガンボがいたこと、池の水質は70μS/cmと記録されたことによって、ため池は非常に良い水質が保たれていることも分りました。

その後、参加した親子のみなさんは池にたまった古い泥をかき出す作業に挑戦。全身泥だらけになりながらも力を合わせ、里山の自然を守る活動の大切さを体で感じている様子が印象的でした。

 今回のかいぼりを通じて、私たちの定期的な調査活動が、地域の自然環境保全だけでなく環境教育の場にもつながっていることを改めて実感しました。参加した子どもたちが、この体験をきっかけに将来、生物多様性を大切に思い、自分たちの自然を守ろうとする心を育んでくれることを願っています。

市民モニタリングチーム プロボノ研究会 15期 長江朝子

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RSSCシニアプロボノ研究会