【Kissの会 ゲスト投稿no.26】「五感の鈍り」

異常な暑さでの熱中症や、西日本の豪雨で多くの人が亡くなり、そして気の毒な惨状のこの夏の気象。「クーラーつけている?」長女が電話してくる。『わかってますよ』と言っても庭面の戸を開けて勝手口を開けると柔らかな風が気持ちよく肌を触っていく。

「こんにちは、一寸心配で来てみたの」すかさず「この家はガマン大会でもしているの、クーラーどうしてつけないの」　『風とうちわと扇風機で十分なので』　「またまた古い話を」と言いながらスイッチON。冷えた空気が部屋中に回ると喉を変に狂わせる。「はいトローチ、気温は昔と全然違うからね、暑さがもしかして分からなのかしら？」『そんなことはないと思う』

そうだ、町会内の一人暮らしが気になり訪問確認に出かけた。全員がクーラーを回していた。「水分を十分に摂るように」と告げて帰宅。

最近左耳の聞こえが悪い。耳鼻科で年齢ですと診断された。聞きにくい時は手で耳を囲み音を集合させる。近い将来補聴器のお世話になると思う。

先日、右目に続き左目の白内障の手術をして視力が回復し気持ちも明るくなった。臭覚は低い鼻ではあるが性能は抜群、今も衰えていない。大きな鍋で大家族の料理を作って色々とプンプンさせていたころが懐かしい。今は一人食事の簡単料理、中食か、チンしてサッサと食し、美味しかったか？　それとも薬を飲む為の食事だったような気がする。冷蔵庫には買い置き食材はあるが、日付の迫った順に食するので栄養は不足気味。最近身長が3㎝も縮んでいた。タンパク質を多いに摂らなくてはいけない。料理は家族のために作っていたが、今美味しいものを食べたいときは外食にすることにしている。

以前、真冬に長女と買い物に出かけた。デパートのエスカレーター2階に【4℃】と書かれた看板を見て『ねー　お姉ちゃん、寒いはずだよ4度だよ！』娘は聞こえないのか生返事すらなかった。家につき丁度次女と三女来ていた。長女が「聞いて、ジュエリー4℃の看板を見て今日は寒いよ4度だよ・・・？」笑うどころか少々落ち込んだ。三女が「お母さん、因みに夏も4度だからね」そだねー。これは誤感かな。

私たち仲間の会話はおもしろい。クラブのお稽古帰りにランチをレストランへ。友人が「今日は何を頼もうか？ザラニアにしよう」もう一人の友人が「私もザラニアにする。　すみませんザラニアを２つ」店員もザラニア２つですね。微妙に違うが通じているので誰も何とも言わない。会話は簡単明瞭、主語なしで「あの、あれ、これ、そう、そうそう、そうだった、でも、そうよ、こうよ、いや・・・」

娘は「お母さんたちの友達と一度会話してみたい」大丈夫全部通じます。スマホでなく顔を見て話します。つまり第六感が働いています。（七期生　岩田良江）

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