番田神代神楽

番田神代神楽

今年は台風に悩まされる夏だが、奇跡的に終日晴天に恵まれた8月26日御嶽神社の例大祭が行われた。さがみはら風土寄稿による御嶽神社は源秀が応永年間(1394~1428)に勧請したと伝えられ約600年の歴史がある。午後1時本殿で関係者参列のもと式典そして番田神代神楽の奉納である。笛や太鼓やかねの厳かな音色で身が引き締まる。午後3時場所を境内に移し大勢の観客が見守る中で獅子舞の奉納である。獅子舞は剣獅子、女獅子、巻獅子の3匹の獅子と鬼形の面をかぶった岡崎の獅子4人、花笠2人、笛と唄手10数名で構成される。獅子4人が笛や唄に合わせて舞い踊る全身を使った大きな舞である。唄は全部で11種類終盤にいくほど舞のテンポが上がる。時間にして30分だが、炎天下では意識朦朧となるほど体力消耗する踊りで終わると肩で息する。現メンバーになって13年、20代はじめからはじめたメンバーも今では30代半ば、中の一人は台湾在住の甥っ子でこの日には 必ず郷土に帰り踊る。

獅子舞奉納

獅子舞奉納

この獅子舞は1812年に西多摩郡から伝わり何度か途絶えたが口承芸能として今に至り神奈川県の無形民俗文化財となり他地区でも踊ることが多い。そして午後7時から例大祭のフィナーレとなる一年で一回しか使わない舞台を使った演芸大会となる。今年は16組がトランペット演奏やダンスや唄など様々な練習成果を披露してくれた。

毎年のことだが出演者では子供達の人気は高く応援に駆け付ける父母・祖父母で境内はすき間ないほど満席に埋まる。ただ今年は獅子舞の長身イケメン4人が獅子頭を脱ぎ、今年のヒット曲「海の声」を熱唱した時、観客は舞台にくぎ付け、終わった時は獅子舞の労いも入った大拍手だった。今年のお祭りのヒーローだった。そして今年の例大祭も無事に盛大に終了した。この例大祭を秋祭りと称し、7月には夏祭があり子供神輿で地域を練り歩く行事も天気に恵まれ盛大に終えることができた。この神社の二大祭り観客もスタッフも笑顔で締めくくれ今年の大役を無事終えることができた。

日本の神社数は約8万、町内の小規模なお祭りから全国的にも有名なお祭りまで含めると全国で31万と推定されるそうだ。世界でも無類のお祭り大国といえる。古代から続く日本の祭りの原点は同じで「神を迎え、神をもてなし、神を送る」ことである。またその起源は農作業の区切りと季節の変化に基づいて行われ春に豊作祈願、秋に収穫感謝、夏は疫病退散祈願が目的で行われたという。

観客の笑顔・笑顔

演芸大会・観客の笑顔

日本人の好きなお祭りから「共認(共に認める、解り合える、分かち合える)充足(喜び)」が当事者にもたらされるというが、今回は祭り運営の責任者となり、準備段階から慰労会まで多くの人の協力・支援を頂いた。そこで感じたことはやはり参加度の高い人とは多くの共感を感じることができるということである。つまり「踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃ損損」なのだ。豊かさがあたりまえになってきた今日、日頃からお祭りや小さな行事でも参加度を高め共感を感じたいと思う今年の夏だった。(7期生榎本)

 

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