立教セカンドステージ大学8期生クラブ活動 名画(美術)鑑賞友の会活動報告書(第9号)
活動テーマ 「ルノワール展」鑑賞 参加者 13名
実施日時 2016年8月10日(水)15:00~17:00 活動場所 新国立新美術館
鑑   賞   記

 名画鑑賞友の会恒例の事前学習会で7月27日に松本楼に会員が集まり、大箸渡さんにより、ルノアールの生涯、作品、印象派の流れ、逸話などを基礎知識として頭にたたき込んで準備万端。いよいよ総勢13名が会場へ。会期も終わりに近づき夕方16時集合ということもあり、会場はあまり混雑もなくゆったりと鑑賞を開始する。
 まずは本展覧会の目玉である『ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会』から。パリ郊外のダンスホール、ムーラン・ド・ラ・ギャレットで開かれたダンスパーティーの様子を描いたこの作品は、たわいない日常の光景を切り取り当時の人たちの生活風景を垣間見ることができる。特有のタッチで描かれた木漏れ日の美しさや暖かさにルノワールが「幸福の画家」と呼ばれる所以を感じた。作品の他にルノワールが実際に語ったとされるセリフがとても印象的だったので紹介したい。Ⅴ章 絵の労働者より:「結局のところ私は自分の手で働いているよ。だから労働者さ、絵の労働者だね」。Ⅹ章 裸婦より:「最善をつくしきるまで死ぬわけにはいかない」。晩年、リウマチによって車いす生活を余儀なくされていたルノワールは、動かなくなった手に絵筆を括り付け、展示作『浴女』を描いた。この大作を描いた時の心情がセリフから伝わり、この作品が最も印象深いものとなった。集合写真 2016.8.10
鑑賞後、場所を日比谷に移し暑気払いへ。ルノワール展の感想を肴にという贅沢な時間を過ごし「幸福な画家」の余韻に浸るとても有意義な鑑賞会であった。

(木下将詞記)

絵画クラブ活動報告9a

名画(美術)鑑賞友の会主宰 渡邊敏幸 tokyo.tomine-toshi@ezweb.ne.jp