2025年5月25日に開催いたしました『第11回アートセラピー・ウクライナの皆さんとの交流会』の模様を紹介します。今回は日本の参加者7名、ウクライナの参加者3名、合計10名での開催となりました。今回も少人数での開催でアートセラピーの時間がとても長く充実した活動となりました。

 今回は2025年の第五弾のアートセラピーは『恐怖』というテーマで、それぞれが思い思いに作品を仕上げていきました。最初にそれぞれの考える“恐怖”というキーワードを言葉で表現し、そこから波及する恐怖に対する考えをみんなで共有しました。その後参加者の心の奥底に潜む恐怖という名の闇を、アートの世界へ引き出すように作業が始まり、いつものアートセラピーとは違った雰囲気で進んでいきました。これまでの人生の経験を経て形成された“恐怖”が、様々な形で作品に反映され、発表の場では思わず涙する参加者もいました。それはまるで『さだまさし』歌詞のような世界観でした。

     私は時折苦しみについて考えます

     誰もが等しく抱いた悲しみについて

     生きる苦しみと 老いてゆく悲しみと

     病いの苦しみと 死にゆく悲しみと

     現在の自分と

                          防人の歌  / さだまさし

 参加者の感じる恐怖は、孤独・束縛・後悔・失敗・死・自分自身など様々ですが、アート作品から見えてくるものは、ちょっとした色使いやデザインの違いから垣間見えた、恐怖の先に存在するかすかな光や希望そのものでありました。

 

 シニア世代の誰もが感じる、老いていく悲しみや、死に近づいていく恐怖などの先に見いだされる希望は、”一日一生”という生き方から育まれ、その日々の継続によって繋がっていくのだろうということを、参加者全員の共有認識として得ることができました。二度と来ない“今日”という日を精一杯生きることの大切さを、今回のアートセラピーから学ぶことができたことはとても大きな収穫でした。

 今後も定期的に継続して活動していく計画です。プロボノ研究会の活動にご興味のある方、アートセラピーに興味のある方はぜひお声がけください。    

              RSSCシニアプロボノ研究会 15期生 中川與和

【連絡先氏名・メールアドレス】
   代表者 ウイックスかおり  rsscsrprobonodsk@gmail.com

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RSSCシニアプロボノ研究会