ゼミは生きている RSSC9年目に想う
野田研一(RSSC本科ゼミ担当教授)
私のRSSC担当は今年度で9年目。ただし、コロナ禍により1年無担当でしたので、実質8年目です。ゼミナール以外の科目担当はありません。したがって、ゼミ以外の場はほとんど知りません。8期分のゼミ担当のうち1期のみ例外的に専攻科でした。けっして回顧的になっているわけではありませんが、コロナ禍を超えた(と思われる)今年度に入っていくつか目立った動きがありました。
一つは最近3期分のゼミ生合同の懇親会。これはゼミが1年のみで、通例、前後の継承がまったくありませんので斬新な試みでした。もう一つは、コロナ発生期2019年度修了生との再会。この年度は修了式ができませんでしたから感慨一入。誰一人欠けることなく参加されてうれしかったですね。もう一つが9期(2016年度)野田ゼミの方々が、「コロナ禍でのチャットリレー」の記録をDTPの形で刊行されたことです。2020年8月から2023年4月まで2年半にわたって交わされた心の記録です。そして、私が最初に担当した8期(2015年度)野田ゼミの皆さんが発行し続けてこられた『キタロウ通信』。この9月についに15号目に到達しました。
私はRSSCのゼミナールにはつねに時代の断面がうかがえると思ってきました。修了論文の主題然り、サブゼミでの活動内容も然りです。これは、RSSCゼミが時代とともに在り、そして時代の渦中に在ることを示すだけでなく、時代と正面から向き合う意思のあることを示しているのだと思っています。論文の主題は一見バラバラですが、それらを通底する何かを互いに分かち合えることがゼミの醍醐味だと、いまさらながら思います。ゼミは修了後も続いている、そんな気がする9年目でした。
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