RSSC杯争奪カルタ大会開催(2019年6月20日)

 シャンソン、フラメンコ、油絵、居合、和歌・・・・・次々と名人を輩出してきたタレントぞろいの四期生。まだまだ隠れた才能の持ち主がいるはず。今回は日本の伝統文化百人一首に挑戦。会場は東京都の指定名勝清澄庭園の中に佇む「涼亭」。数寄屋造りの建物はカルタ名人選定にふさわしい歴史的建造物。利用制限が厳しい施設ではあるが、申請を受理した係員も「百人一首の会?」と興味津々。
 6月20日。心配したお天気も晴れ間が広がってきた。9時過ぎ清澄白河駅で栗原さんとばったり。受付を済ませ涼亭へ。入口近くで金子(多)さん、三箇さんがすでに待っていた。気合が入っている。午前10時21名の参加者(男10名、女11名)が次々と到着。入口で席次を案内された皆さんも池にせり出すように建てられた27畳の和室からの眺めに「ほっ~」とうっとり。室内を吹き抜ける風が心地よい。全員着席したところで開会。今回の大会開催にあたっては立教大学の立教かるたサークルに協力をいただいた。札の読み手は数々のカルタ会を経験している社会人のKさん。早速皆さんに紹介。立教セカンドステージ大学卒業生との出会いをとても楽しみにしてきたという。今回は二人ペア(ほとんどの組が男女で構成)の団体リーグ戦で予選を行い上位2チームによる決戦を予定。20人で5組が向かい合った。テーブル上には優勝トロフィーと賞品。衝立に星取表を掲示。いやがうえにも雰囲気が盛りあがってきた。競技手順を説明するうちに百人一首は坊主めくりしか知らない人も覚悟を決めた模様。緊張感も高まってきた。誰が強いのか、どんな戦いになるのか勝敗の行方はまったく分からない。
 

いざ勝負!

10時10分競技開始。さすがこちらも聞きほれる朗々とした読み手の声。早速手が出たA組の久野さん。早い!下の句2回読んでも札を探し回っている組。40分ほどで1回戦終了。休憩を入れ11時2回戦へ。B組の金子(多)さんも早い。やっと札を取って安心している人。力が拮抗している組もある。エースを抱えるA組B組が他を圧倒しつつある。大分慣れてきたところで2回戦終了。昼食休憩。池を眺めながらお弁当をいただく。
 12時40分競技再開。読み手は昼食前に到着した立教かるたサークルのLさんに交代。高校時代全国大会にも出場した実力の持ち主だ。こちらも素晴らしい声。元気よく札を取る人、そっと遠慮がちに札を取る人。前傾姿勢でドローンのように札の上を指で旋回させる人もいる。同時に手をついてじゃんけんするシーンも増えてきた。Kさん周囲を回りながら「皆さん随分早くなってきましたね」。得点係も忙しくなってきた。皆さん余裕が出てきたのか笑い声が飛び交うようになってきた。少し疲れの見えてきたところで4回戦へ。どの組も女性が競技を支配。午後2時前4回戦終了。脳の疲れもピークに達した。A(久野・伊東組)B(金子・西村組)が文句なしの4戦全勝。決勝戦をお願いしたところB組疲労困憊で辞退。A組の優勝が決定。一旦休憩。休憩時間を利用してKさん、Lさんに模範試技を見せていただく。迫力ある早業に一同あっけにとられる。
 午後2時過ぎ表彰式。優勝のA組に表彰状、優勝トロフィーと副賞を授与。抜群のスピードで周囲を圧倒していた久野さんを「4期生会カルタ名人」に認定。終始久野さんとスピードを競っていた金子(多)さんに特別賞を授与。金子さん受賞の挨拶で「私は60年前、公園内の記念館で結婚披露を行いました」ととっておきの思い出話を披露。道理で気合が入っていた。読み手をお願いしたKさん、Lさんにお礼。Kさん「高齢の方がこのような形で百人一首を楽しまれていることに感心しました」と語る。

会場もよかった。読み手も素晴らしかった。大会を一番盛り上げたのは皆さんの奮闘ぶり。本当にお疲れ様。池の畔で記念写真を撮り2時半散会。          A.A記