2015年12月に7期生の有志で活動する読書会(水曜会)の活動が始まって3年が過ぎたのでちょっと足跡を振り返ってみようと思う。
RSSC7期専攻科の10月、「読書会」の発足の中心を担ったAさんからみんなで楽しく本を読む「読書会」みたいなものをやってみたいと考えているのだが参加してみないかと声をかけられた。RSSCを卒業しても同期生と何らかの交流を続けていきたいと思っていたので断る理由もないと参加することにした。
女性5名、男性5名(現在は4名)のメンバーで活動を開始。記念すべき第1回は2015年12月10日に開かれ課題図書は発起の中心メンバーだった方の選んだ『冬の鷹』(吉村昭)だった。以後毎月第3木曜日(当初は水曜日―それで水曜会―が良さそうだと思っていたが、メンバーのスケジュール調整をしているうちにこの日程になった)に東京芸術劇場のミーティングルームで開催している。
「読書会」の醍醐味は何といっても、同じ本でも読む人によってそれぞれ読み方があり、感じ方があり、自分とは違う感性を知ることができる点にあるだろう。私などは毎回、あ!そうかそういうことだったのか、なるほどそういう見方もあるのかと啓発されることばかりである。まさに本の森に入り込みその奥深さを知ることになったのである。また、毎月の開催は自分では恐らく手に取ることはなかった作家の本が課題図書に選ばれ、私を新たな読書世界の扉に導いてくれる。実際、過去の課題本を見てみると明治の文豪の作品から最新の芥川賞受賞作、ノーベル文学賞作家、歴史小説の大家の作品、本屋大賞の作品など多岐にわたっている。毎回、次回はどんな作品が選定(順番を決め当番の人が選ぶことにしている)されるのか興味津々である。この会がこれからも長く続くように微力ながら尽くしていきたいと思っている。
ちなみに2018年の課題図書を上げてみることにする。1月『わたしを離さないで』(カズオ・イシグロ)、2月『雁』(森鴎外)、3月『楽園のカンヴァス』(原田マハ)、4月『イエスタデイ・女のいない男たち』(村上春樹)、5月『羊と鋼の森』(宮下奈都)、6月『殉死』(司馬遼太郎)、7月『悪人』(吉田修一)、8月『朗読者』(ベルンハルト・シュリンク)、9月『利腕』(ディック・フランシス)、10月『夜のピクニック』(恩田陸)、11月『娘に語る祖国』(つかこうへい)、12月『おらおらでひとりいぐも』(若竹千佐子)
最後に私を読書に誘い読書の楽しみを与えてくださったAさんに深い感謝の意を表します。
(代表 高橋 豊房)
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