11月7日に二十四節気の「立冬」を迎え、暦の上ではすでに冬。天気図には西高東低の気圧配置が登場してきたが、まだ日中はそれほど寒さを感じない。野菜作りを始めてから四季の移り変わりを肌で感じるようになってきた。10月下旬は低温、長雨、それに二つの台風と作物にとっては厳しい環境だったが、それらを乗り越えたご褒美のように今月前半は穏やかな秋晴れの日が続いていた。

先日、RSSCメンバーの案内で赤城自然園(群馬県渋川市)を訪れた。標高600~700mの晩秋の森の中を歩くのはおそらく初体験だろう。久しぶりに「空気がうまい」と感じたことに驚きさえ覚えた。前日は平野部でも風が強く、群馬名物「赤城おろし」を心配していたが、この日はどうやら「からっ風」も一休み。澄み切った青空の下、まだ緑のイロハモミジが残る小春日和の林の中を、仲間たちと気持ちよく歩き、赤城の紅葉をたっぷりと楽しむことができた。

「小春」とは旧暦10月の別称で、新暦の11月~12月初めごろにあたるとのことである。そして立冬を過ぎた今頃の、春のように暖かい日を小春日和といい、春先の二月や三月に暖かい日があっても「今日は小春日和だ」というのは間違いなのだが、文化庁が発表した平成26年度「国語に関する世論調査」では、小春日和という言葉を本来の意味とされる「初冬の頃の、穏やかで暖かな天気」で使う人が51.7%、本来の意味ではない「春先の頃の、穏やかで暖かな天気」で使う人が41.7%という結果が出ているそうである。この言葉を「春先に使うのは誤り」としなくなる日も案外近いのかもしれない。

季節はまもなく「立冬」から「小雪」へと移っていく。「小雪」とは平地でも雪が舞い始める頃という意味である。例年なら関東以西での初雪はまだ先のことなのだが、早くも1月並みの寒さが襲ってきた。9月初旬に植えた秋ジャガイモの収穫まであと半月ほど。霜が降りると一気に枯れてイモの成長が止まるというのだが、さてどうなりますやら……。
(7期生:石巻)

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