小谷みどり

 私は、RSSC開校時から死生学の講義を担当しております。開校時はまだ30代で、誰が講師か生徒か分からないという「メダカの学校」状態でしたが、いまは、RSSCの皆さんと同年代になり、流れた年月の長さを実感しています。
 同時に、志を同じくする人たち同士のつながりは楽しいだろうなあと、私と同世代の受講生の皆さんのことをうらやましく思うこともあります。価値観が似ていて、お互いを分かり合える仲間と出会う機会は、人生でそうそうありません。その意味で、RSSCを卒業されても、この縁を大切になさっておられる皆さまの姿に感銘を受けています。

 私自身は、コロナ禍以降、RSSCの講義はオンラインとなり、受講生の皆さんと直接会う機会がなくなりました。キャンパスへも、もう何年も足を踏み入れていません。
誰も想像しなかったようなコロナ禍で、生活や人生が一変してしまった人もたくさんいるかもしれません。でも、人生なんて描いたようにはいかないし、想像もしなかったようなことが起きるのが当たり前ではないかと思います。私たちは普段、明日も明後日も、5年後も来ると信じて生きていますが、「そのうち」「いつか」は来ないかもしれないですし、生きていたとしても、今日と同じように健康でいられるとは限りません。お互い、一日一日を大切に、人生を謳歌しましょう。

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編集チーム 十六期生