名画鑑賞友の会
第54回 『フィリップス・コレクション展』鑑賞記

 肌寒い2月8日(金)、三菱一号館美術館で開催されているアメリカの「フィリップス・コレクション展」を鑑賞した。会としては今年で2回目。開催期間の関係で、事前学習なしの本番鑑賞。そのせいもあるのか、参加者は4名と最近では記憶にないくらい少ない人数でした。それとは裏腹に見学者は多く、久し振りの入場制限をうけた。終了期間が間近いための影響のよう。(2月11日まで)

 

 作品の中心は印象派とその後の表現主義派、キュウビズムで、久し振りの出合い。
ピカソやジョルジュ・ブラック、キリコ、マチス、モジリアニー、カンデンスキーなど難解な絵と、色鮮やな「色彩の魔術師」といわれたボナールの絵も面白かった。
反対に写実に優れた、アングルやクールベ、私の好きなシャルダンの静物画を観ることができたのは収穫でした。

 

 

 

特徴は、
①フイリップスの絵画に対する「審美眼」の高さだ。
購入は名前ではなく、自分の目で観て奥さん(絵描き)と相談作品を確かめて購入。欲しい作品は、手持ちの作品を手放して資金を集めたという。それだけに作品に対する思いは強い。
②作品一点一点に解説が絵の脇に添えられていて、そのコメントの文章が素晴らしかった。今までにない展示方法で参考になった。
③印象派中心の作品は、やはり人気がある。日本人は印象派が好き。
④ポール・シャニックの、女性の内面を手で表現した人物画の作品が印象に残った。
一味違う。この作品も印象に残った。
作品が素晴らしいので、本当はもっと大勢で観たかったなというのが、参加者の共通の思いではなかったか・・・。
 懇親会は、近くの高層ビルの居酒屋で3人で乾杯! 2人の美女をまえに、贅沢な時間を過ごさせてもらった。帰る時、丸の内界隈の高層ビルのネオンが色鮮やかで、ティファニーの店の前の通りの街路樹には、イルミネーションが点灯して、暫く見とれていた。イルミは空気の澄んだ冬の景色に似合う。

(渡邉敏幸・記)

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八期生編集チーム