3月9日、小雨模様のなか、用賀駅からバスで10分、世田谷区中町5丁目で一般住宅を併設したサービス付き高齢者向け住宅整備事業として建設した地上4階建てのシニア住宅「グランクレール中町」を見学しました。
CCRCの現地見学としては、昨年10月に行った「リソル生命の森」についで2回目になります。世田谷中町は都心から20分に立地する1万坪の敷地、リソルは都心から75分の千葉県中房総に立地する100万坪の敷地ですから、立地条件と規模は、全く異なります。どちらを好むかは、個人の問題ですが、当研究会としては、各地で建ち上がりつつあるCCRCを、RSSCで学んだシニアの目線で考えてみようということで、今回、2回目の見学会を行いました。
世田谷中町のシニア住宅は、2017年夏に竣工し、現在ほぼ7割が入居済みです。シニア住宅には、シニアレジデンス176戸のほか、ケアレジデンス(要介護3~5の介護住宅)75戸に、周辺地域住民も利用できる認可保育園、介護事務所、東京都市大学や多摩美術大学などと連携するコミュニテイセンターやカルチャールームを併設しています。日中は看護師さんが常駐し、月水金の午後は提携している医療機関の医師による健康相談が行われています。
この日、コミュニティサロンでは、スマホ・タブレット講座が行われており、なかなかの熱狂ぶりでした。3月のイベントは、落語家の春風亭昇太の高座。他様々なクラスがある中「日本史」が一番人気とのことです。食事は、オプションですが、広々としたダイニングで、毎日3食とも2種類のメニューが用意され、予約なしで食べられるとのことです。1ヵ月毎日食べて5万円弱。棟や部屋、その他大浴場等への入退室は、すべてカード。いずれにしても、住環境に恵まれた都心に立地するハイソなシニア住宅です。しかし、お金は掛かります。
見学した面々の共通した感想は、「老後に心配のない生活をするためにはお金が必要。老後の元気さとお金は逆比例する。お金を心配するなら元気を維持することが必要。元気を失って生活水準を維持するためにはお金が必要。だから、シニアはいつまでもアクティブでいよう。」ということでしょうか。もっとも、余りにも至れり尽くせりの環境にいると、かえって良くないかなと思って、自らを慰めた次第です。
そんな思いを胸に、渋谷MODIの「AIBOショールーム」と「変なカフェ」に立ち寄りました。
AIBOは、ソニーが2018年から販売を復活させた犬型ロボット。頭や背中を撫でられたりすると、目がうつろになって、時には撫でてくれる人の膝に前足をのせて甘えるスタイルになります。購入して1、2年は子犬の状態で、芸を覚えながら段々に成犬になっていくとのこと。餌はいりませんが、充電とWiFi費用が必要です。撫でていて半目で見られると、可愛くなってきますね。
続いては「変なカフェ」。ロボットが1杯ずつコーヒーを淹れて出してくれます。評価は様々ですが、一度は経験してもいいかもしれません。でもAIBOの方が表情があると言う点で、親しみが出てきます。いずれ来るであろうAI時代のロボットに対する我々の感性を磨くための第一歩となりました。
(河合 記)
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