ウォークラリーは、事前に渡されるコース図に従ってグループで進み、途中で与えられる課題を解決しながら、設定された規定の時間で目的地を目指していくレクレーションゲームである。渡されたコース図は普通の地図とは違い、目標物の交差点や分岐点だけを表した連続したコマ図から出来ている。「●」が自分自身の現在位置を、そして「→」が進行方向を表しているだけのコマ図は、距離も書いていないし、東西南北の向きも一定していないので戸惑うこともある。コマ図からの情報と周囲の状況を確認しながら歩いていくので、まるで暗号を解くようである。順位は「課題による得点」と「時間による得点」の合計で決まるので、急いで回って目的地に一番に着いたとしても、主催者が設定した時間との誤差が生じれば、「時間による得点」は低くなる。自然や文化財等が対象の課題も出題されるので、歩くことを楽しみながら、街の歴史や文化を学ぶことができるアウトドアスポーツの一つである。

そのウオォークラリーに初めて参加したのは、市の広報に「コース図を頼りに桜を愛でながら5km歩く」の募集があった時からだった。普段利用している駅での集合だから、迷子にはならないだろうと安易な気持ちで参加した。いつも歩いている道がコマ図で表すと別の道に感じられ、安易に考えていた気持ちが段々しぼんでいくのがわかった。歩みを進めると、いつも歩いている道が一本違うだけで、あまりにも景色が異なることに驚かされた。そして、コマ図を頼りに知らない道まで来たことに気がついた。その道は桜並木が続き、満開の桜の花びらが舞っていた。まるで疲れた私たち参加者に「頑張れ!」と応援してくれているようで、足取りが軽くなったような気がした。心地よい疲れと自分の住んでいる街の再発見があり、それからは機会があるとウォークラリーに参加するようになった。


今年最初のウォークラリーは「上尾」で行われた。上尾は江戸・日本橋から数えて5番目の宿場町から始まっているので、文化財も多く残っていると思い参加することにした。上尾駅東口を出発して、コース図に従って歩いて行くと中山道沿いに今でもひっそりと残る「氷川鍬神社」に着くことができた。


さらに歩くと、京都御室寺の末寺である遍照院や春日神社等の多くの神社仏閣を訪れることができた。寒さでふるえながら歩き始めたウォークラリーも、いつしか太陽の力で心身共に暖かくなっていった。疲れた私たち参加者に太陽の暖かさが「頑張れ!」と応援してくれたので、自然と足取りも軽くなり参加者の顔も明るくなっていった。これからも、健康作りを兼ねてウォークラリーを楽しみたい。
(7期生:金子)

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