名画(美術)鑑賞友の会  「バベルの塔」展 鑑賞記

日時   2017.6.27(火) 15:30~17:00

会場   東京都美術館 (上野公園内) 参加者  6名

 

 今回は女性のみ6名で、4月に入会された平野玲子さんが初参加してくださいました。会場は今までに何度も訪れている東京都美術館です。当日は午後の集合でしたが、上野公園は、木々の緑が目にもまぶしく、さわやかな風が吹いていました。

ボス&ブリューゲル 魅惑の空想世界!

 今回の副題は「ボス&ブリューゲル 魅惑の空想世界!」です。現存する油彩画はわずか40余点という、16世紀ネーデルランド絵画の巨匠ピーテル・ブリューゲル1世の傑作「バベルの塔」が今回の目玉です。

 この作品は伝説の塔を描いたもので、オランダのボイマンス・ファン・ベーニンゲン美術館からのものです。私はウィーンの美術史美術館で「バベルの塔」を見たことがありますが、それと今回のものの2点が、現存するブリューゲル1世の「バベルの塔」だそうです。今回の作品はウィーンのものより小さかったですが、その綿密な筆致には目を見張りました。

 この絵は旧約聖書に登場する物語を再現したものですが、壮大なスケールの構図に、米粒より小さな1400人もの人々が描かれています。3メートルを超えた大きさで立体化したバベルの塔が展示されていたのも印象的でした。

「聖クリストフォロス」 「放浪者」

 ボスの、世界に約25点しか現存しないと言われる希少な油彩画のうちの傑作2点、「聖クリストフォロス」と「放浪者」も見ることができました。ただ、7月2日までの公開のため平日でも非常に混雑しており、近くでゆっくり見たり、説明書きを読むことは出来ませんでした。

( 佐藤祐子 記 )

この記事の投稿者

八期生