振り返ると物心ついた時から、クルマが大好きだった。小学生ながら趣味はクルマのカタログ集め。就職して、一番、最初に買った車は「スズキフロンテクーペ」。
中古車を買って自分の好きな色に全塗装してもらった。この車はジウジアーロのデザインと言われ、当時の軽自動車としては、かっこよかった。デザインは良かったが、360CCのクーペは、まさに四輪バイク。スピードを出すとスリル満点だった。20代の頃、購入したこの車に、なんと!40年後に、お台場のクラッシックカーイベントで偶然に再会することに。オリジナルカラーなので直ぐにわかった。不思議なことがあるものだ。
次に買った車は「スズキジムニー55」幌のジープタイプの四輪駆動車。 ある意味、スーパーカーだった。山を駆け上がり、川を渡り、道なき道を自由自在。得意の階段のぼりは、超スリル(今は怖くてできない)。
この後はランドクルーザー等四輪駆動車を4台乗り継ぐが、やっぱり、ジムニーが最高の四輪駆動車と思う。
変わったクルマで一番、記憶に残っているのは、ソ連製(途中でロシアに)のフルタイム四輪駆動車「ラーダ・ニーヴァ」。当時、ソ連の世界戦略車として世界中で販売することを目標に生産されていたが、主にソ連の支配下の国で販売されていた。現地では注文して3年待ったらしい。東京モーターショーに1回だけ、出品されたが、国内登録されたのは300台程度と言われている。このクルマ、とにかく、あちこちが壊れる。セルモーターが焼切れたり、ドアの取っ手が取れたり、ルームミラーが落ちたり、エアコンが突然死んだり。乗り心地は最悪で100キロ乗ると300キロ走ったくらい疲れた。セルモーターはよく壊れるらしく、壊れた時はエンジン前部からクランク棒を差し込んでエンジンをかける事が出来る。(今頃、凄すぎる!)社会主義国の工業製品の恐ろしさを身に染みて体験したクルマだった。
この他の変わりどころのクルマは「ミツオカビュート」。日産のマーチを改造してクラッシクカ名車ジャガーMk2そっくりさんに、仕立てたもの。このクルマはデザインは良かったが、走りはマーチそのものなので、すぐに飽きてしまった。あるとき、交差点で本物のジャガーMk2と並んでしまい、ちょっと恥ずかしかった事を覚えている。ミツオカビュートは1200CCだがジャガーは3800CC。大きさは全く違った。
その後は、2000年に空冷のフォルクスワーゲン1600(通称ビートル)を新車で購入。
ドイツ本国では1974年に生産が終わったが、メキシコ工場で生産されていた並行輸入車を購入。空冷エンジンの為、エンジン音がうるさく、都会の葛飾?では、近所からクレームが来るようになり、仕方なく、BMW318tiに乗り換え。
このクルマは、ごく普通のクルマで、友人からは「普通のクルマを買って馬淵らしくない」と言われたものだ。後で分かった事だが超不人気車で、たった2年で生産中止。次の下取りに出した時には、値段はつかないが無料で責任をもって処分しますと言われた。がちょ~ん!
現在乗っている車は「ニュービートルカブリオレ」。18世紀から幌馬車の幌を作っている名門の「カルマン社」がフォルクスワーゲンのニュービートルの架装を行いオープンカーに仕立てたものだ。(後にカルマンは倒産してVWグループに) ニュービートルカブリオレは生産が終了した後、デザインが好きで中古車で手に入れた。
天気が良い時は幌を開けてオープン走行を楽しむ。春や秋がベストシーズンではあるが、冬はヒーターをガンガン効かせて走るとオープン走行でも快適。
夏の夜のオープンドライブは最高に気持ちが良い。BGMにイーグルスのホテルカルフォルニアを聞きながらのオープンドライブは、まさに青春カムバック??お気に入りのコースは、お台場からゲートブリッジを通り抜けるコース。わずかに星が見える夜は東京にいる事を忘れさせる。しばらくは、恋人はこのクルマになりそうだ。
LET,s GO DRIVE! (RSSC7期生 馬淵)
☜長崎の小さな港にて
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