群馬県には海がないため、長年暮らしている者には山を見ると、ほっとして心が安らぎます。県東部に暮らす自分にとって赤城は一番身近に感じられる山です。学校の校歌にも多く使われています。標高は、1800メートルを超え山頂は前橋市になりますが、広い裾野のため桐生市・渋川市・沼田市・昭和村に所在しています。

今回紹介する「赤城自然園」は、赤城インター近くの渋川市にあります。標高は600メートルで、当初はゴルフ場開発のため買収されたところです。2010年からは、クレディセゾンが運営しており、セゾンカードの提示で入場料が半額になります。ホームページで確認して5月の連休過ぎのシャクナゲの開花に合わせて行きましたが、ハンカチの木やレンゲツツジも見ごろを迎えていました。

到着した時間がちょうど良かったため、初めてガイドツアーに参加することができました。ここは、杉の木を抜いて、北関東で生息する植物や昆虫を自然に近い形で見られるよう、植生を入れ替え、環境を整備し続け、高地で育つ樹木についても時間をかけて段階的に移してきたとのことで、30年にわたる関係者の努力に感心させられます。草花についても多くの種類があるため、見どころが週ごとに代わるとのことでした。また、スタッフが園内を巡回しているため、質問にも親切に対応してくれます。

遊歩道は、木陰の中を通り日差しが遮られ、バークを敷き詰めてあるため足への負担が少ないように感じられます。人が快適に散策できるようにベンチやトイレもうまく配置されています。ただし、園内にはレストランがありませんので、お昼を園内で食べたい方は持参するしかありません。
人工的に整備されているにもかかわらず、自然の中で四季の変化を感じられるところです。ゾーンや季節によりさまざまな山野草が咲いており歩くたびに新たな発見が期待できます。散策の途中ベンチに掛けて、濃淡さまざまな新緑を見ていると「山笑う」という季語がピッタリな情景に思えてきました。わが家の前にも耕作放棄地があり、自然に木が生えて緑豊かですが、ここは日常から離れてなかなか家では味わえないものがあります。

都会の庭園とは違う雄大な自然の中につくられた「赤城自然園」で、ゆったりした幸せな気分を味わってみてはいかがですか。 休園日や見どころが変わるため、お出かけの際はホームページでのチェックが必要です。(7期生 亘 浩)

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