WBSの決勝戦を見ながらこの原稿を書いている。決勝戦がアメリカ対ベネズエラとは、スポーツに政治はご法度と言っても、ベネズエラの選手や応援に駆け付けた観客の心の中では、抵抗の爆弾がさく裂していたのではないか⁉
優勝を決めた瞬間のベネズエラの選手たちの歓喜にあふれる涙には、その複雑な思いが垣間見えるような気がした。残念ながら侍ジャパンの戦いは3/15の準々決勝をもって幕を閉じてしまった。3年前のあの感動をもう一度!と期待していたけれど、そう甘くはなかったようだ。
さて、時を遡ること数か月前、日本でのWBC一次リーグ開幕を楽しみにしていたところ、なんと地上波では見られないとの情報が飛び交い、うそでしょ!まじ⁉と、その筋に詳しい友人を問い詰めてみると、どうやらアメリカの動画配信大手「Netflix」が独占配信とのこと。有料の配信契約をしていなかったり、見られる環境が整っていなければ、「テレビ」で見ることができないという事らしい。そんな馬鹿な!それは不公平でしょ!
この事態に関しては、立教大学社会学部 砂川浩慶教授も述べている。
「これって当たり前ですけど、貧富の差が当然出るわけですよね。“スポーツの公共性”が失われ、最終的には国民が見たいものが見られなくなる。そういう時代を招きかねない」
―関西テレビ「newsランナー」2026年2月27日放送―
一方スポーツバーやスポーツ観戦客目当ての居酒屋などにも影響が出たにちがいない。「Netflixの利用は個人的な非商業的用途に限る」とされているため、店では放映できないとのこと。店の営業に影響があるのはもちろん、大きな画面見て『うおーっ!』って、皆で喜んだり悔しがったりする連帯感や興奮を分かち合いたい人々は、肩透かしを食らったわけだ。それにしてもNetflixの策略に乗るのは何とも癪に障る。もしかしたら直前で恩赦のようなものを出すんじゃないかと、私はネトフリ加入をイライラしながらためらっていた。
でも、しかし!あの日本代表の決勝戦の興奮を、優勝を決めた瞬間の大谷さんのライオンのように雄たけびを上げる興奮した表情を、もう一回見たい。という欲望に勝てず、ついに試合前日3/5にNetflixと契約した。1ヶ月489円。通常は890円のところ、WBCキャンペーンで489円だとか。この日本中で、いや世界中でWBCを見たいためだけにNetflixに入った人はいったい何人?いや何億人の単位かも知れない。それにつけても、Netflixが独占配信権をいくらで買ったのかは定かではないが、想像もつかない金額だろう。
私は、日本のプロ野球に関してはそんなに推してるチームがあるわけではないが、昨年来メジャーリーグのドジャース戦をBSで毎日放映しているのを見るのが楽しみになっていた。大谷選手は一番打者だから、スタートから見ないとホームランを見逃してしまう。朝起きたらとにかくテレビの前に座っていた。
素敵な奥さんとかわいい娘さんと愛らしいデコピンと、一生不安のない豊かな暮らし。そんな世界で生きていながらも、彼の謙虚で誠実な姿が、夢や理想をどんどん叶えていくかっこいいヒーローとして、私の心をつかんで離さないのだろう。考えてみたらNHKだって、Amazonプライムだって有料だった。仕方ないから一か月間はNetflixで野球だけでなく映画やドラマも見まくってやる!と意気込んで色々見ていたら、なんだかNetflixも結構いいじゃん!
いいや、これこそがNetflixの陰謀だ!この手に乗って契約を継続するなんて言う策略にまんまとはまってしまうのも、これまた悔しい。Netflixの契約は一ヶ月だから今月いっぱいは視聴できるが、WBCが終わった今、このままNetflixの契約を更新するか、はたまた潔く決別するべきか、私は今後の身の振り方をおおいに悩んでいる。(7期生 梅原)

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