今年3月に延伸した北陸新幹線で福井に行き、永平寺、東尋坊、恐竜博物館、越前蟹を堪能したいという要望から今回のゼミ旅行は決まりました。11月24日から3日間、有志7名(男性4名、女性3名)が参加しました。

 福井駅で恐竜のお出迎えを受け、曹洞宗大本山「永平寺」にバスで直行。ランチは福井県のソウルフードであるソースカツ丼、おろし蕎麦、胡麻豆腐をいただきました。坐禅の時間まで、永平寺付近を散策。見頃の紅葉が参道を美しく引き立てていました。修行僧から永平寺の歴史のレクチャーの後、全員で坐禅を体験、希望者は写経にも挑戦して、その後、香木のお風呂で疲れた体を癒しました。

 2019年に建て替えられた宿坊(柏樹關)は禅の世界を快適な環境で体験できることをコンセプトに、和モダンな高級ホテルのようでした。夕食は福井の味覚が味わえる「和食料理」と修行僧が食べるものとは違う見た目も華やかな「精進料理」を選ぶことができました。朝のお勤めは早朝4時05分にロビーに集合、案内人が照らしてくれる灯に導かれ、まだ夜が明けない真っ暗な道を歩きました。見上げれば満天の星、寺に入り有名な200段の階段を登り法堂に向かいました。着席後、経本が各自に配布され、修行僧と一緒に唱和。終了後は、若い僧侶から寺の中を案内してもらいましたが、まだ薄暗い境内を歩いていると、私たちの日常とはかけ離れた修行僧の生活が伝わってくるようで、荘厳な気持ちになりました。

 恐竜博物館へは、「えちぜん鉄道勝山永平寺線」に乗車、雪を頂いた白山と九頭竜川、閑かな田園風景を眺めながら30分ほどのローカル列車の旅を楽しみました。福井県立恐竜博物館はティラノサウルスのロボットなど展示方法に趣向を凝らし、大人も楽しむことができる見応えのあるものでした。福井県は日本で発見された恐竜化石のうち、約8割を産出している恐竜王国。中でも、福井で初めて発見された恐竜化石もあり「フクイサウルス」など、「フクイ」の名を冠した恐竜も。シンボルモニュメント「恐竜の塔」は福井県で見つかった5種の恐竜と1種の鳥類をかたどったもの。その前で記念撮影をしました。

 夕食はお待ちかねの越前蟹。焼き蟹、蟹味噌、蟹鍋、その後の雑炊と蟹づくし・・特に「せいこがに(メスの蟹)」の甲羅盛りは美味でした。地元のお酒やお刺身も堪能し、ひと足早いゼミの忘年会となりました。

 最終日は「東尋坊」「越前大野」「一乗谷朝倉氏遺蹟」と各自それぞれの行きたい場所を訪ねました。

 今年1月に永平寺の管長に就任された南澤道人禅師は97歳。毎日写経を欠かさず、精進料理を食していると聞きました。セカンドステージの皆さんもまだまだこれからですよね。思い出深い素敵なゼミ旅行になりました。

千石ゼミ 岩井惠子

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編集チーム 十五期生