13年前の東北赴任時に東日本大震災で避難所生活を余儀なくされたが、今回の能登半島地震は当時のことを思い出す。目を覆いたくなるような災害の厳しさに被災された方には心からお悔やみを申し上げるしかなく、早く日常が戻ることを願わずにはいられない。

その被災全貌も見えない正月明けに、目黒から相模原に2泊3日で出掛けた。都会と地方に生活拠点持つデュアラー生活の今年のスタートだった。定年退職後10年経つが、目黒のマンションを生活拠点にして、毎週のように相模原にある拠点に通う生活を続けている。

最寄り駅の恵比寿駅から、お隣りの渋谷駅に移動し、長年開発工事が続く駅構内を通り京王井の頭線に乗り変える。急行で下北沢に続く2駅目の明大前駅で乗り換え終点の橋本駅まで行く。神奈中バスで10分、相模原にある拠点に到着する。約2時間の小さな旅である。車よりこの公共交通機関が読書や音楽聞けたりして便利なので多用している。

JR渋谷駅と井の頭線を結ぶ渋谷マークシティ内の通路には岡本太郎がメキシコで制作したという巨大壁画「あすの神話」<縦5.5m、横30m>がある。また橋本駅は県立相原高校の跡地がリニアモーターカー駅(地下駅)として生まれ変わるべく急ピッチで工事が進められている。

相模原は半田舎と言うか、都会に近接しているが昔からの風習が色濃く残り住民の繋がりも強い。神社やお寺・自治会などの組織が機能している。この10年は夏祭り・秋祭り・スポーツ大会等の地域の活動にも参加してきた。避難所運営や交通安全&防犯活動も行ってきたが、今でも祭典相談役や地域ボランティア活動を続けている。先輩の元気さにまだ頑張らねばと思うと同時に生活の知恵も授かるのはありがたい。昨日は地域の新年会だったが、親しい友人は有事の心強い仲間である。もちろん普段からの丁寧な付き合いも欠かせない(右:リニアで街づくり推進/相模原市HPより)。

一方目黒は目黒川やガーデンプレイスが愛犬との散歩範囲であるが、立教大学のある池袋や早稲田大学のある中野や早稲田にも通いやすい。多くの文化施設にも恵まれてアプローチもしやすいし、属するグループのイベントや飲食会の多くが都内で行われるため参加しやすい。鍵一本で外出できて曜日を気にしないゴミ出しや宅配サービスも充実していて生活をアシストしてくれる味方だ。

デュアラー生活は経済的&時間的負担もあるものの、移動で得られる情報は生活の質向上や活性化に貢献してくれる。当初予定より開業が遅れそうだがリニアモーターカーが開通すれば橋本駅と品川駅を10分で繋いでくれる。100年に一度の再開発と言われる東京変貌も進み渋谷、品川、築地、湾岸エリヤも大きく変わる。

目黒川周辺はもうすぐ桜も咲く。都会と田舎の利点を享受し好奇心を満たしてくれるデュアルライフはもうしばらく続きそうだ。(7期 榎本)

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