自らの意志で人生を切り拓くために

笠原清志

 RSSCの同窓会が1,100名を超えたとのこと、設立のメンバーの一人として大変嬉しく思っています。現在、私は庄司洋子先生の後任として、世田谷区生涯大学の学長をしております。地域社会にける高齢者の就学支援とネットワーク作りが、その仕事です。

 私がセカンドステージにおいて取り組んできた仕事は、新興国における教育問題です。バングラデシュやミャンマーにおいて、経済的理由から小学校、中学校に行けない子供達に、どのようにして勉強する機会を提供するかという課題です。貧しい家庭の子供達が、自らの意志で人生を切り開くためには、初等教育(読み、書き、ソロバン)の充実が不可欠です。

 バングラデシュにおいては、NGOであるBRAC(バングラデシュ農村向上委員会)が欧米諸国の援助を受けて、数十万単位の子供達を対象としてノンフォーマル教育を実施しています。幸いにして、公文・BRACのソーシャルビジネスがスタートし、その調整・仲介の役割を果たすことができました。今後、このプロジェクトがどのように発展していくか、注目しています。詳しくは,公文のホームページをご覧ください。ミャンマーの方は、寺子屋の校舎建設と教師の研修を学研などの協力で実施してきました。しかし、2021年2月の国軍クーデターによって、あらゆるプロジェクトを中止せざるを得なくなってしまいました。今後は、ミャンマー社会の正常化を祈念するばかりです。

 人生のセカンドステージは無限です。友人と一緒に新しい課題に挑戦してみてください。RSSCの同窓生のご活躍を期待しています。