7月24日(月)小豆島ヘルシーランド㈱相談役 柳生好彦氏、三菱総合研究所 松田先生、森先生にご登壇いただき、プラチナコミュニティ研究会 夏季セミナーを開催しました。 

柳生氏 小豆島・オリーヴは〝天命〟

 オリーヴの国内栽培発祥の地、小説「二十四の瞳」の舞台として知れ渡る瀬戸内海に浮かぶ小豆島。その小豆島でオリーヴを通じた事業構想を展開する小豆島ヘルシーランド相談役の柳生好彦氏をお招きし、プラチナコミュニティ研究会の夏季セミナーを開催しました。講演テーマは「生命の樹が拓く小豆島の未来~オリーヴと共に生きる~」です。柳生氏はオリーヴ栽培の歴史、オリーヴによる健康を追求した事業構想や地域振興への貢献にも言及され、小豆島でオリーヴに関われることを〝天命〟と力説、天命を全うするためには人との縁・つながりが大切だとお話されました。

地中海東部で始まったオリーヴ栽培はギリシャで広まり、アフリカ経由でイタリア南部、スペイン南部に伝承。後に地中海沿岸諸国にとって必要不可欠な文化になったそうです。オリンピックでも勝者を称える冠に使われ、キリスト教にとってオリーヴオイルは聖なる油として使用されています。日本では明治41年に三重県、鹿児島県、香川県(小豆島)において国策として試験栽培を開始。その中で小豆島だけが根付いて実を付け、以来、小豆島にとってオリーヴは日常的で身近なものになりました。

 小豆島ヘルシーランドの創業は、元松下電器産業の高橋荒太郎会長の「小豆島に根を残したい 根とは事業である」の言葉が原点となりました。また、1989年2月にヨハネ・パウロ2世と特別謁見しオリーヴの苗を届け、その際ヨハネ・パウロ2世から『ありがとう』と声をかけられた感覚が脳裏に刻まれ、この出会いが「オリーヴを極める」ことの天命となったそうです。 柳生氏は、自らを〝人生120年〟と捉え、2022年10月に「インターナショナルヘルシーランド」を設立。同社の設立も〝天命〟とした上で、参加者に「天命を考えたことありますか」と投げかけ、それは「人との出会い」と仰られます。これまで、いま、これから出会う人のすべてに天命を感じ、天命を全うするためこの世に生を受けたと話し、「RSSCとの出会いも天命だ」と出会いの尊さを諭されました。

 柳生氏は、小豆島に約10万坪の「オリーヴの杜」を開発、神社や劇場などのミュージアムを創建し、健康総合サービス産業「百年常若」(人生百年いつまでも心と体が常に若々しくあること)をモットーに、オリーヴの力を活用し心と体の健康に貢献することを使命として精力的に活動をされています。

 今後はオリーヴの杜エリアに、「愛里富神社=拝殿」「オリーヴ座=神楽殿」「祈りのミュージアム=宝物殿」を建築し、神様・仏様に抱かれているような心地良い体感が得られるエリアを作っていかれるそうです。これを実現させるために小豆島オリジンを尊重することや瀬戸内・小豆島の発展に寄与することなどを挙げ、オリーヴを通じた地域振興を進めると締めくくられました。

 第2部は、柳生相談役のほか、RSSC講師で三菱総合研究所の松田智生先生、森卓也先生にご登壇いただきパネルディスカッションを行いました。

 松田先生は、プラチナは錆びることなくいつまでも輝く社会を築く。柳生氏との小豆島での出会い、RSSCで出会った人に恩返しすることが「天命」。森先生は、RSSCで教えられることも多いとお話され、RSSCが天命を知る良い機会だとされました。両先生ともプラチナコミュニティ研究会を含めたRSSCでの出会いも「天命」と感じられ、これからも様々な関係を築いていきたいと仰られました。

『小豆島の良いところは』との質問に柳生氏は、「100回説明してもしきれない。とにかく来てほしい」と来島を希望され、松田氏は小豆島の良いところについて環境と人と述べ、「何かお手伝いできることがあるのではないか」と、小豆島・オリーヴとRSSCとのかかわりの今後に期待感を膨らませました。