以前にも書いたが、「健康太極拳」が今の自分のライフワーク、生きがいになっている。日本健康太極拳協会(健康増進に役立つ「楊名時八段錦・太極拳」の普及を目指すNPO)にも所属しているが、過去2年ほどは主なイベントや活動がコロナ禍で中止となっている。

普及を図る「楊名時太極拳」では、24式太極拳(24の型=套路からなる最も代表的な太極拳)の前半部分、第1式から第9式を『不老拳』と呼び、片足立ちやバランスのとり方が難しい動きがなく、初心者や高齢の方にも比較的無理なく楽しめる太極拳であると奨励している。また、後半の片足を上げる動作やより難度の高い動きを含む、第9式から第23式までの部分を、大勢で円(4重~5重の輪)になって行う演舞を『百花拳』と呼んでいる。上から見ると円が開いたり閉じたり、まるで花が開花するように見えるからである。この『不老拳』と『百花拳』を、先日、久しぶりに百人を超える大人数で演舞する機会を得た。

東京における一日のコロナ新規感染者数は、ピーク時に比べかなり減少したとはいえ、一向に収束に向かう状況にはないが、経済を回す必要があるとの政府の判断もあり、外国人観光客の入国制限をはじめとする水際対策その他のコロナ感染予防措置や規制、行動制限が10月に入ると大幅に緩和された。各種の大型イベントも再開されているようである。

そんな中、「太極拳」関連でも、10月29日(土)には、太極拳全国交流大会が、3年ぶりに国立代々木競技場第一体育館で開催され、小学生から90歳代の高齢者まで、大勢の選手がマスク着用ではあったが、個人競技や団体競技に参加した。今年は日中国交正常化50周年の記念すべき年でもあり、また、2020年には太極拳がユネスコ世界遺産に登録されたというニュースもあって、大会関係者の熱意が開催につながったとのことであった。

この大会には、日本健康太極拳協会も、3年前まではおよそ400名前後の仲間が大会賛同団体として参加していたが、今年は139名と少数精鋭?ながらも、『不老拳』の演舞を精一杯披露した。楊名時太極拳は、誰とも競わず、比べず、心と呼吸を大切にゆっくりと動く「健康太極拳」が基本であるため、競技には参加せず、友情表演として、数分間の「お祝い演舞」を音楽に合わせ披露した。

また、翌日の10月30日(日)には、今度は原宿駅近くの代々木公園で、楊名時太極拳の仲間内だけの行事ではあるが、木々に囲まれながら行う「青空太極拳」が、3年ぶりに開催された。公園には、ジョギングや、芝生の上でヨガ、歌、ダンス等を楽しむ多くの人の姿もあった。好天にも恵まれ文字通り青空のもと、おいしい空気を吸いながら、まず、24式太極拳をおよそ170人の仲間と共に演舞した。その後、全員で4重の輪を作り、『百花拳』を2回、動きをそろえて演舞した。足元の木の根っこに注意を払いながら、マスク着用と距離を取りながらの太極拳ではあったが、「漸く日常が戻って来た!」との実感が湧いた楽しいひと時であった。(7期生 北原)

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