21世紀アクティブシニア社会共生研究会の研究テーマの1つである、「アクティブシニアの生き方を知る」目的で、RSSC修了生のご活躍を取材させていただきました。

 晴天の12/10(日)、RSSC1期生の白井誠一さん・長田喜巳夫さんが8年前から取り組まれている、「限界集落山梨県上野原市の活性化」の拠点である「羽置の里びりゅう館」の現地見学ツアーを実施しました。お二人は上野原市の地方創生に心血を注がれ、「NPO法人さいはら」を設立、その拠点となる「羽置の里びりゅう館」を再建され、地域活性化のための様々な取組みをされました。このツアーは、当研究会で9/7に一度実施し大変興味深かったために、2度目の企画となりました。当研究会メンバー5名に加え、この活動に興味をもたれた10期生2名の方のご参加も頂きました。

 新宿から中央線高尾経由で上野原駅下車、お迎えいただいた車で40分ほど走った所に「びりゅう館」がありました。この日は、長田さん・びりゅう館事務局長の山本八郎さんにお話をいただきました。また、ここ西原の地に魅了され大学卒業後単身でこの春から移住を決めた女性にもお話を伺うことが出来ました。手付かずの自然の美しさと、地元の方々の様々な「生活の知恵」に感動し、びりゅう館でのアルバイトと農作業を楽しむ毎日だそうです。

 貴重なお話を伺った後は、待望の「そばうち体験」です。地元でとれた蕎麦をびりゅう館の水車で挽いてそば粉に。そば打ちはみな初体験でしたが、教えていただいた手つきを真似て体重をかけて打って行くうち、太さは不揃いではありますが、立派な手打ちそばが完成しました。早速ゆでてもらい、野菜てんぷら・刺身こんにゃく・せいだのたまじ(おいもを地元産の味噌でからめたもの)とともに、美味しくいただきました。

 昼食の後は、穏やかな川の流れを聞きながら周辺を散策し、やはり西原の自然に惚れ込んで、定年退職後に東京都世田谷区から移住を決めた「ハープ工房なかじま」の中島吉郎さんを訪ねました。ここは、日本全国でも数少ない「ハープ(弦楽器)」専門の修理・調整・販売の工房です。美味しい空気と大自然の中で、心からハープを愛し精魂こめて丁寧に作業されていました。その優雅でやさしい音色に、皆しばし日常を忘れ西原の自然に溶け込んだような気分に浸りました。

 最後に、お土産を買おうと再度びりゅう館に立ち寄ると、東京から西原に移住されたご夫婦にお会いしました。奥様が呼吸器系の持病があり、ご主人の定年退職と同時に空気のきれいな西原に移られたとのこと。今ではすっかり奥様もお元気になられたそうです。

 今回は、1期生の白井さん・長田さんが取り組まれた地方創生の活動がすばらしく実を結んだ実例を生で見ることができ、大変有意義な1日を過ごすことが出来ました。私どもの為にお時間を作ってくださった、長田さん・山本さんには、感謝の気持ちでいっぱいです。どうもありがとうございました。

 尚、1期生お二人の活動内容は、今年度春学期講義「修了生が語るアクティブシニアの生き方」にてお話しいただき、その内容は、当研究会発刊の冊子「RSSCの社会貢献の軌跡」に要約して記載致しましたので、ご興味のある方はご覧いただけると幸いです。(受講生ラウンジにて閲覧可)

                      記 深井