これからの立教スポーツについて

 はじめまして! 私はコミュニティ福祉学部スポーツウエルネス学科でスポーツコーチング学、運動方法学演習2(陸上競技)の授業を担当しています。全学共通科目ではコラボレーション科目でメデイアやオリンピックに関連した授業を10年以上やっています。よろしくお願いいたします。さて、皆さんはスポーツと立教というと「長嶋茂雄」を真っ先に思い浮かべると思いますが、逆にその他の人物が出てこないのではないでしょうか。意外かもしれませんが、少し前までIOC(国際オリンピック委員会の副会長だった、冬季オリンピックアルペンスキー銀メダリストの猪谷千春氏は本学に在学していましたし、現在の日本サッカー協会会長の田嶋幸三氏は5年間本学の教員をしていました。

 スポーツは「するスポーツ」だけではなく、「観るスポーツ」の発展も重要であると言われて久しくなりました。オリンピックや世界選手権などの大会では日本選手を応援してしまうように、身近な人や所属先が一緒、あるいは同じ出身地の選手に頑張って欲しくなります。それは自分との関係性からくるものです。であれば野球だけではなく何の種目であれ立教出身の選手が活躍してくれればスポーツを観るだけでなく応援する楽しみが増えるのではないかと思います。これまでも地方の校友会からは立教大学体育会が強くなって欲しいという声が上がっているようですがなかなか気運が高まっていかないようです。

 2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて代表選手をサポートしている本学出身者を私は何人か知っています。彼らはJOC(日本オリンピック委員会)で広報を担当していたり、ナショナルトレーニングセンターのスポンサーとなった企業でビクトリープロジェクトという選手サポートをしていたり、国立スポーツ科学センターで筋力トレーニングを担当していたり、日本体育協会の呼び方を日本スポーツ協会に変更したりといった重要な仕事に就いています。また、本学スポーツウエルネス学科の教員の中には、サッカー代表選手を栄養学の面からサポートをしている教員、医学的なサポートをしている教員、フィジカル面からのサポートをしている教員もいます。このように第一線で活動している本学関係者がたくさんいらっしゃるにも関わらず、残念なことに現役学生、OB/OGも含めて応援される側のトップアスリートが非常に少ないのです。

 このような現状から立教スポーツの競技力向上をどうしたら実現できるかについて、トレーニングジャーナルという専門雑誌の元編集長の経歴を持つ宮村淳本学非常勤講師といつも話をしています。具体的にはアスリートを育てる組織、スポーツでOB/OGが交流できる組織ができないものかということです。早稲田大学には早稲田クラブという組織があり、地域の子供達のスポーツ指導とスポーツイベントを中心に活動を展開しています。本学は早稲田と同じように小学校から大学までの一貫連携教育体制があるわけで、本学関係者の力を結集できれば立教らしいスポーツクラブを創ることも可能なのではないかと思うのです。セカンドステージの皆様には、いろいろなご意見をお聞かせいただきたいと思います。

立教大学セカンドステージ大学教員

コミュニティ福祉学部スポーツウエルネス学科

沼澤秀雄