三年越しの企画であった湘南のリゾート地「葉山を訪ねる小さな旅」がやっと実現した。7月4日(火)想定外の台風予報を気にしながらも午前11時に総勢15名が無事JR逗子駅に集合。今回案内してくださったのは、逗子・鎌倉方面に詳しい佐藤晴恵さん。

早速バスで最初の目的地である海辺のレストラン「ラ・マーレ」に向かった。3階の海を臨むバルコニーで潮風を感じながら暫し談笑、その後冷えた白ワインとともに近くの漁港で採れた魚介類や三浦野菜が盛られたフレンチの創作料理を堪能した。「たまにはこんな風にゆっくり食事を楽しむのもいいね!」と話しながら・・・

ランチの後、近くの日本料理店「日影茶屋」を見学、明治大正時代の名士が多く利用し老舗としての風格を備えた佇まいであるが、この日影茶屋を有名にしたのは所謂「日影茶屋事件」である。大杉栄、神近市子、伊藤野枝たちの時代に思いを馳せたひと時であった。

 更にバスに乗り、次の目的地である神奈川県立美術館・葉山館に行った。今回訪問の主目的である岩手県土沢出身の画家「萬鐵五郎の没後90年の大回顧展」の鑑賞。丁度タイミングよく「最先端を走った鉄人~萬鉄五郎の格闘~」と題して7月2日(日)のEテレ「日曜美術館」で取り上げられたので、視聴してからの鑑賞ができ、理解が深まった。

最後は御用邸付属邸跡地に開設された葉山しおさい公園を散策、日本庭園の池の周りには滝や茶室などがあり、また海沿いの小道には今を盛りと色とりどりの紫陽花が咲いていた。遠く近く聞こえる潮騒の音に、皆さんそれぞれの思い出に浸っているようであった。

山口蓬春記念館(日本画)にも寄る予定であったが、台風の心配もあり省略。「また来たいわね」と名残惜しみながら帰路に着いた。

<世話人:佐藤・福田・秋吉・小杉(記)>