今年「還暦」を迎えて約3ヶ月が過ぎた。その間に、2年半通ったRSSCを無事卒業することができた。ここに入学したのは人生のギアを一度「ニュートラル」にしてから、再度、ロー運転で走り始めるための準備期間であった。特に、私がRSSCで心掛けていた課題は、自分の思考を「ニュートラル」に戻すということであったが裏を返せば、自分自身を深く知ることであり、その難しさを実感した。
自分を知るという意味では、今年のはじめに仲間内の高校同窓会を企画して、2名の旧友と30年ぶりの再会を果たした。昔話で盛り上がった時、(人の記憶はいろいろであるが)旧友が高校時代の私や家族について、自分が全く知らない(憶えていない)ことまで話し出したのには、とてもビックリしたのである。
そして、もう一つの課題が自分の使ってきた身体を「ニュートラル」に戻すということである。私はもうかれこれスポーツクラブをアフター5にして18年になるが、スポーツクラブでは、健康管理の一環として月1回は「体組成分析カルテ」を測り、体重・筋肉量・体脂肪量などをチェックし、最近は、ウエスト周囲や内臓脂肪を気にしている。
先月、その測定のあとに見慣れぬ機器があるので「これは何?」と聞いてみると、いまの調子を測定するコンディショニングスキャナーで、「トータルパワー」「今の調子」「傾向」の数値が表示され、その日の調子によって運動のメニューを設定してみようというものであった。「1分間で簡単に測れますので、毎日測ってみて下さい。」と言うので、やってみたところ、疲労の傾向が100を基準として最大値の200という値が出てしまい、「こんな数値は初めてです。」と言われて、ガックリして帰宅することになった。ところがよくよく確認してみると、この測定は基本的には運動前にするもので、激しい運動の後には、このような数値も出るということだったので少し安心した。その日の運動後の疲労度の目安となりそうなので、毎回測ってみることにしたが、バラツキが多く、この数値の信憑性はなんともいえない。
スポーツクラブに通ってから18年間続けていることが一つだけある。それは「トレーニング・ダイアリー」へのトレーニング内容の記録・集計である。きっかけはトライアスロンの鉄人レースに挑戦するための活動記録であったが、もうレースも引退して、ここ10年程は、その日の運動記録や活躍したスポーツ選手の新聞切り抜きなどを貼ったりしている。年々、身体の経年劣化によって、この「ダイアリー」へ記入する水泳やランニングの運動量も徐々に減ってきているが、やはり、程よい身体の疲労がないと(悲しいことに)頭も働かないし、寝つきも悪くなる。だから、RSSCの「暮らしの中の生命科学」で学んだ栄養と「サプリメント」に頼って、疲労回復を企てようと必死になるのである。
還暦を節目に、これからは「今日の調子はどう?」と自分の身体と会話しながら、日々の運動量を調整し、長続きできそうなメニューを設定していく必要に迫られているこの頃である。(7期生:佐野 光宏)
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