永石文明先生と行なう8回目となる市民モニタリングは、2026年4月12日に春季調査を行いました。場所はさいたま緑の森の博物館から名称が新しくなったカネパ緑の森博物館の糀谷八幡湿地です。この地域は、糀谷八幡湿地保存会の皆さんにより大切に守られている里山で、水田や林が丁寧に管理され、四季折々の自然が息づく環境が広がっています。


 今回は、糀谷八幡湿地から流れ出す小さな樽井戸川と、水田に隣接するため池の2か所で調査を行いました。まず樽井戸川では、短時間の調査にもかかわらず多くの生きものが確認され、冬とは明らかに違う活発な動きが見られました。カワニナやミズムシ、シオカラトンボやヤマサナエのヤゴが数多く見つかり、さらにオナシカワゲラ、ユスリカ、ヒメガムシなども確認されました。

 オナシカワゲラは、清らかな水と、幼虫の餌となる落ち葉を供給する林の存在があってこそ生息できる生きものです。またカワニナは、ゲンジボタルの餌として知られ、里山の生態系のつながりを感じさせてくれます。こうした種が確認できることは、この地域の環境が良好に保たれていることの証でもあります。
続いて水田のため池では、ヒメアメンボが水面を賑やかに動き回り、さらにヤマアカガエルのオタマジャクシが数えきれないほど確認されました。希少なシュレーゲルアオガエルのオタマジャクシも見られ、春の訪れとともに命が一気に動き出している様子が感じられます。一方で、期待していたドジョウが今回確認できなかったのはちょっと残念でした。


 調査の様子に湿地を訪れた方々が足を止めて興味深そうに覗き込む姿も。小さなお子さんから年配の方まで、「何がいるのですか?」と声をかけてくださり、こうした関心の広がりが自然への理解や保全意識につながっていくだろうと、活動の意義を改めて感じました。
 当日は快晴で、穏やかな里山の風景、シュレーゲルアオガエルの声や鳥のさえずりに包まれての活動と心地よい春風に吹かれながらの昼食となり、自然の中で過ごす豊かな時間を味わいました。
市民モニタリングは、身近な自然の状態を継続的に記録し、環境の変化を捉える重要な取り組みです。そしてそれは、自然の損失を食い止め、より良い状態へと導くネイチャーポジティブの実践にもつながっています! ご一緒に、いかがですか。

市民モニタリングチーム プロボノ研究会 15期 長江朝子

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RSSCシニアプロボノ研究会