2015年から日比谷公園で催されていた東京クリスマスマーケットが公園の再開発のために今年は神宮外苑で開催されることになり、20年来の友人たちと出かけてみました。クリスマスアドベントの季節を彩るクリスマスマーケットはドイツ語圏が発祥で、夜が長いドイツの冬の呼び物として定着しヨーロッパや今では世界各地に広がりをみせています。ここ東京クリスマスマーケットには、ドイツ・ザイフェン村からやってきた高さ14mの「クリスマスピラミッド」が会場のシンボルとなっています。(下写真中央)
クリスマスツリーよりも古い歴史があるとされるクリスマスピラミッドは、木製で、メリーゴーランド状の部分にはキリスト降誕の場面を模したものや天使、賢者、自然の森など様々なデザインのオーナメントが配され、会場のランドマークとなっていました。クリスマスマーケットといえばグリューワイン、赤ワインにシナモンやクローブなどのスパイス、果物を加えて温めたホットワインが一般的です。チケットをネット予約すると、このグリューワインを入れる陶器のマグカップが付いてくるという特典があり、入場時に早くもプレゼントをもらった気持ちになりました。
50余りのお店が出店しドイツやヨーロッパ各地のソーセージや地ビールを味わうことができます。またキラキラ光る小さなスノードームやサンタ、思わず手にとりたくなる「カワイイ!」雑貨も多数。12月には温かすぎる小春日和に、クリスマスの雰囲気を存分に味わう時となりました。
思えば、ヨーロッパ、特にウイーンのクリスマスマーケットに行きたくて、極寒のウイーンに旅したのは、もう15年も前の事。美術史美術館や、クリムトのレオポルド美術館、ハプスブルク家夏の離宮シェーンブルン宮殿など全てが「本物」の迫力に圧倒され感動した懐かしい思い出です。ザッハトルテがウイーン発祥であると気づいたのもこの時。クリスマスマーケットでは凍えそうになる中で飲んだグリューワイン、雪が靴の中に入ったまま歩いた夜の帰り道も遠い日々の温かな記憶となっています。あの頃は、なんの不安もなく旅行に行くことができました。
今年、桑田佳祐&松任谷由美が歌うクリスマスソングには次のようなメッセージが込められているということです。
“今、この世界に必要なのは、争い傷つけ合うことではなく、
互いに歩み寄り、穏やかに対話すること。”
クリスマスがもうすぐやってきます。ただ祈ることしかできないけれど、クリスマスに静かに祈りたいと思います。(7期生 吉岡)
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