「規則正しい生活」を過ごすためには、「バランスのとれた食事」「適度な運動」「十分な休養・睡眠」が求められる。規則正しい生活を送ることで心身共に良好な状態が保つことができる。しかし、実行するとなるとそう簡単なことではない。日々の生活を振り返ると三原則のなかでも「適度な運動」が一番の問題点であり改善を要する点でもあった。コロナ渦では、電車に乗ってどこかに遊びに行くことや、ボランティア活動での外出もままならず、日常でのこまめな活動量が減少してきていた。

小学生の時から速く走ることも長距離も苦手で、スポーツ全般が得意ではない私にとって、「適度な運動」を生活のなかに取り入れることは正直容易なことではなかった。 そこで、ウォーキングと共に昨年の春から始めた午前6時25分からの「テレビ体操」は既に1年以上継続している。

朝カーテンを開けて朝日を浴びていると、時には小鳥の囀りまで聞こえてくることもある。春には鶯の鳴き声まで聞くこともでき、早起きは三文の得と称して、我が家から見える風景と鳴き声を動画で友人に送ることができた。テレビ体操の深呼吸で清々しい空気をたくさん吸い込んでいると、肺だけではなく心まで元気になるような気がしてきている。生活習慣病や生活機能低下の予防のためにも、季節の花を楽しめるウォーキングとテレビ体操は私にとっては継続ができる運動習慣となり、「フレイル」という言葉が少し遠ざかってきているように感じている。

「春から秋まで」の季節はテレビ体操をポジティブに捉えることができたが、冬になると日の出の時間が6時半を過ぎ、カーテンを開けても朝日を浴びることもできず、日の出直前の時間は最低気温帯なので正直寒く、「さぼりたい」が心の中に芽生えた。なぜか私の心に「さぼりたい」が芽生えた時に限って、夫が「今日も体操だ!」と声をかけてくれる。勿論逆に私が「今日も体操だ!」と声を出すことで夫の気持ちを奮い立たせることもできているようである。

昨年の暮れ「1月1日もテレビ体操はあるのかな?」と夫が聞いてきた。放映がなければ寝坊ができると思う気持ちは二人にはあったが、「1年の計は元旦にあり」の諺があるので、午前6時25分には体操ができる準備をして待つことにした。やはり放映が始まった。ところがいつもと違い「新春テレビ体操」と題され、指導者3人・ピアノ演奏者3人・体操アシスタント7人の計13人勢揃いの豪華版のテレビ体操が始まった。身体を動かしていると自然と365日毎日休まず放送してくれるテレビ体操を応援したい気持ちになった。

そして季節は冬から春となり、日の出の時間も早くなりカーテンを開けて朝日を浴びると幸せホルモンである「セロトニン」の分泌量も増加してきて気持ちも前向きになってきている。正直三日坊主で終わるかもしれないと思ったテレビ体操が、一人ではなく夫と行っていることで、習慣化してきている。正直さぼりたい気持ちがあった時も、夫の「今日も体操だ!」の声に励まされ、コロナ渦で気持ちが沈みがちな時でさえ、体操をした後の爽快さで気持ちが明るくなる。そして、高校時代の友人との体操教室が再開したときに、笑顔ともに1時間半の体操ができるように「継続は力」を信じて春から夏のテレビ体操を続けていきたい。
(7期生 金子)

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