さいたま市水道局

さいたま市の水道だよりに、「水道施設見学会 ~水道水がご家庭まで届く過程を見学しませんか~」との記載があった。蛇口を回せば潤沢に水道水を使うことができるが、どのように私たちの家庭に水が届くのかを知りたいと思い、早速夫との連名で申し込むことにした。申し込み多数の場合は抽選と小さく書いてあることには多少の不安も感じたが、結果は抽選にもれることもなく「参加決定」の通知が舞い込んできた。

見学会は6月7日に実施された。当日はさいたま新都心駅のけやき広場に40人近くの人が集まっていた。見学会は残念なことに雨が降り始めてしまったが、県営大久保浄水場とさいたま市水道局施設(配水場、水道総合センター)の3箇所が予定通り実施された。最初に訪れたのは「県営大久保浄水場」である。ここは、荒川の水を受水し私たちの生活を支える水道水にと清浄してくれる場所だ。取水から始まる一連の浄水の仕組みをビデオや実験を通して、塩素や凝集剤による水の濁りの除去や砂と砂利による濾過の仕組みが説明され、川の水から水道水がどのように作られているかを学ぶことができた。

天気が良ければ施設の屋上から富士山も眺めることができるはずであったが、雨の中ではフロック形成池や急速ろか池等を眺めるだけであったのが残念であった。次に見学した場所は、「東部配水場」である。浄水場からの水道水を受水して、一度配水池に貯め圧力を加えてそれぞれの家庭まで水を送ってくれる配水施設である。水圧があるから、それぞれの家庭まで効率的に水が送られることも理解できた。勿論、水圧の変化が起きないようにコンピューターでさいたま市内の浄水場や配水場全てを集中管理していた。そこでは、さいたま市の水道は約88%が川の水から作られた水道水で、井戸水もブレンドされて配水されているとの説明があった。

最後に訪れたのは「水道総合センター」である。そこでは、災害対策用品が保管され、その中には製造日より5年間保存可能な「さいたまの水」も備蓄されていた。また非常災害用井戸も設置されていて、阪神・淡路大震災を教訓に様々な工夫がされていたのに驚かされた。荒川の水源から始まり私たちの家庭の蛇口までの水質を検査する水質管理課もあり、様々な分析機器を使って水質検査を行っている様子も見学することができた。

今回の3箇所の見学場所を通して水道水が家庭に届くまでの過程を理解することができただけではなく、安全で良質な水を作り出すためには、多くの人の力と科学の力があって、私たちのところに届いてくれていることを知ることができた。今年の水道週間のスローガンである「いつものむ いつもの水に 日々感謝」そのものを実感することができた。蛇口を回せばでる水を大切に使う気持ちを忘れずに日々の生活を送っていきたい。蛇口を回せば出る水をこまめに取り入れながら、熱中症に気をつけながらこれからの暑い夏を乗り切っていきたいと思う。

そして、今回のような夫との共通の体験や経験は二人の世界を広げてくれる。次は金沢への旅を通して、どのような世界を広げられることができるか楽しみである。
(7期生 金子)

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