『ルーヴル美術館展』鑑賞記 名画(美術)鑑賞友の会

鑑賞日:2018年8月29日
会場: 国立新美術館(六本木)
参加者:13名

 

 

今回のルーヴル美術展は今後4年に一度開催される企画展の第一弾。テーマは「肖像芸術 人は人をどう表現してきたか」。 膨大なルーヴル美術館の所蔵品の中から、絵画・彫刻・工芸品・古代オリエント・古代ギリシャなど全八部門からテーマに沿ってピックアップされた珠玉の作品群。

現在は、スマホ等で肖像画は簡単に撮れ、アプリでいかようにもデフォルメできる時代。当時はどう表現してきたのだろうか。

<女性の肖像>

<棺に由来するマスク>

あなたはどちらを選ぶ?
古代エジプトの「棺に由来するマスク」は、死後の世界で生きるための理想の顔であり、「女性の肖像」は、生きている時と同じ顔のマスク。さて、あなただったらどちらを選ぶ?

ナポレオンのその時の立場が!
有名人が多く登場する今回の美術館展。ナポレオン・ボナパルトの肖像がその時々の立場と影響力を如実に表している。正に肖像はその時の人々の想いが表現されているのだと思い至る。

<アルコレ橋のボナパルト>
ルーヴル美術展のパンフレットの表紙にも採用されている三色旗を振り軍隊を鼓舞しオーストリア軍を撃破した若きナポレオン。

<戴冠式の正装のナポレオン一世>
皇帝の戴冠式という絶頂期を迎えての優雅な衣装。大理石で作られているにも関わらず、白テンの毛皮、ミツバチ柄のヴィロードのマントは肌触りも滑らかと感じさせる。

<ナポレオン一世のデスマスク>
セントヘレナ流され、生涯を閉じた彼のデスマスクは、ナポレオン人気復活の時に活躍したと言われている。

美しき女性たち
<美しきナーニ>
当時の既婚女性・母親像として理想的と言われている「美しきナーニ」、どこから見ても視線を合わせることができない神秘な瞳。頑張ってみたが、やっぱり眼を合わすことはできなかった。

<エカチェリーナ・ヴァシリエヴナ・
スカヴロンスキー伯爵夫人の肖像>
美女と言えば、どこか東洋的な美しさを秘めた「エカチェリーナ・ヴァシリエヴナ・スカヴロンスキー伯爵夫人の肖像」の方が好みなんですが。

高橋一生の声は魅力的
ルーヴル美術館展の音声ガイドは高橋一生、落ち着いたしっとりした語りがぴったり。
うっとりして内容を覚えていないという女性もいたようです。
鑑賞会の感想会会場は六本木から新宿へ。アルコールも入り、それぞれ自分の周りの人の感想ばかりとなりました。

素晴らしい展覧会
テーマに沿って絵画、彫像の他にも工芸品のカメオ、「国王の嗅ぎタバコ入れの小箱」も登場。新しい発見と驚きを感じたすばらしい展覧会でした。

(坂田俊次 記)

この記事の投稿者

八期生