本年度春学期講義「セカンドステージと市民生活」の受講生 9期生・10期生・OBの有志総勢30名は、講師の渡辺豊博先生が代表を務める「NPO法人 グランドワーク三島」が維持管理する静岡県三島市の松毛川河畔林にて、さる6月3日(土)・19日(日)の両日に分かれて、環境再生1日ボランティア活動に挑戦しました。

 一級河川・狩野川の旧河川である松毛川には、狩野川の原風景である生態系豊かな河川が今も残っています。しかし一方で、水質悪化や河畔林の弱体化による倒木なとの環境悪化が進んでいます。グランドワーク三島はその地で「松毛川千年の森づくりトラスト事業」を展開し、自然観察会・植林・ゴミ拾いなどを実施されており、今回は受講生の有志メンバーでその現場へ行き、実際に作業を体験してまいりました。

 朝早く新幹線に飛び乗って三島駅に到着、出迎えてくださった渡辺先生と共に、まずは三島でのグランドワーク環境再生プロジェクト実践地を数ヶ所見学しました。(3日の場合は、活動の後に見学)

6月3日のメンバー

 それから今日の活動現場である松毛川へ移動。松毛川の河畔林でのワンディチャレンジのスタートです。作業服・長靴姿に着替えたら、手に手にカマやシャベルを持って、ひたすら下草刈り・植林作業・竹林伐採の肉体労働です。竹林伐採なんて電動工具を使えば早いのでは?と先生に質問した所、人の手でやらないと残したい植物や樹木まで一掃してしまうからね、とのこと。最初のうちは不慣れな手つきの私たちでしたが、次第に道具の扱いにも慣れて作業もはかどっていきました。大自然の中での共同作業に汗を流した私たちは大いに達成感を味わい、案内された日帰り温泉でその疲れを癒しました。

光るゲンジボタル

6月19日のメンバー

 そして日が落ちると、今回のメインイベント「ゲンジボタル」の鑑賞会です。ゲンジボタルは、水がきれいで緑が豊かな大気の澄んだ所にしか生息できません。富士山からの湧き水が清流となって街中を流れる「水の都」三島市の「源兵衛川」も、以前は家庭雑排水の垂れ流しやゴミの放置により水辺環境がとても悪化していたとのことです。グランドワークの地道な活動により水辺環境が次第に改善し、今ではゲンジボタルや絶滅危惧種のホトケドジョウが生息するまでに戻ったそうです。

 今回、実際に現地へ行って自分で体験することで、環境再生・環境保護は一人一人の地道な手作業から始まるのだと痛感しました。都会ではめったに味わうことの出来ない貴重な一日を過ごすことが出来ました。

 最後に、このチャレンジを企画してご同行いただいた渡辺先生とスタッフの方々へ、お礼申し上げます。

(記 深井)

この記事の投稿者

九期生・編集チーム