「修了生が語るアクティブシニアの生き方」の講演概要
RSSC 2期生:堤 静香
私は2004年に「頭頸部の骨肉腫」という極めて生存率の低い悪性の骨のがんに羅患し ました。そして12年前、画期的な最先端医療「重粒子線治療」と遭遇し、その治療を第 1号患者として受けて、以来12年間を生存している「がんサバイバー」です。
当時の治療法は放射線も抗がん剤も効果がなく、5年生存者が10%程度の過酷な数字以 上に、がんが出来ている上顎部を含めた左顔半分を全て手術で切除しなければ方法は無い という「身の毛もよだっがん宣告」だったのです。女として顔が半分無くなるという恐ろ しい現実に、奈落の底に突き落とされたその時の私は殆ど生きている状態ではありません でした。また、たとえ手術が成功しても生活のクオリイティーは格段に下がる日常しか待 っていないという切羽詰まった非常事態でした。
来る日も来る目も朝から晩まで仏壇の前に座って、親鸞の御経を読む事しか出来ませんでした。親鸞の世界に逃げ込んでいるその時だけが恐怖から逃れられる瞬間だったのです。この世には理屈では解明出来ない不思議な現象を、身をもって体験した人が少なからずい ることをよく耳に致します。私にも自分以外の力が確実に働いているという客観的な出来 事が幾っも起こりました。
そんな私がどうして今日まで生き延びて来たのか、どんな休敦をしたのか、またその後の 人生にどんな生き方が待っていたのか、奇跡としか思えない12年の軌跡をRSSCの受講 生の皆様に詳しくお話しをさせて頂きたいと存じます。
2人に1人ががんに羅患し、3人に1人ががんで命を落とす現代、もはや対岸の火事では済まされないがん年齢に達した私達世代には、がん治療は身近な問題だと思います。 医学の進歩は日進月歩以上に、秒単位で開発されている現代社会において、がん治療の選 択肢が多くなっている事も「諸刃の刃」という現実が横たわっているのです。
そのような事例も含めまして、私のがん啓発活動を通じて是非ご参考にして頂き、必ずお役に立てて頂きたいと願って皆様にお話を申し上げたいと思っております。
(当日の講義風景)
(講義の内容を集約した動画)
(堤 静香さんより)
重粒子線治療に関する活動については下記のサイトを参照ください。活動についての詳細、様々な人材育成セミナー開催の案内などが掲載されています。
★医用原子力技術研究振興財団 http://www.antm.or.jp/当日の講義でお話しした「親鸞」考察の論文の紹介がありますので、添付致します。または下記を参照ください。
http://perfectnet.jp/bordeaux/68bordeaux/sinran.pdf ☜
(このページ又はヤフーで堤静香を検索しますと上記「親鸞」考察の論文が読めます)
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