私はこれからをどう生きるのか。セカンドステージ大学で新たな分野への挑戦を試みた。しかし、私の関心はやはり“今どきの子ども”であった。そこで、現在の高校保健室のボランテイアを選んだ。高校生の本音に触れ、そして気づかされたことが沢山あり、このボランティアは幸せな選択であったと思う。
保健室にふらりと息抜きに来て、好きなことをして過ごす彼らの行動や言葉に触れることで“今どきの高校生”の生活を知ることができる。私の私生活にはない沢山の刺激を受ける楽しい場であると感じている。
私達のころとは違って“彼ら中心の保健室”となっているなど他のことで得られない直接体験があり、私の職業体験も生きている。更に「なるほどそうなのか」と見聞きすることができるのも保健室である。一方、常勤者の立場を脅かす場にならないよう心がけている。
文科省の特別支援教育に盛り込まれている内容は、小中学校から高校までに及び、生きる難さを感じている高校生もいる。その子ども達をどうサポートすれば良いのか?!。一般教師のような働きかけはできないので、保健室を彼らの息抜きとチャレンジできる居場所と解釈して、ちょっとした安らぎで社会的に適応させることになればよいと考えている。
私はこのボランティアを選び、彼らをサポートする以上に、昔取った杵柄を生しながら、逆に高校生から沢山の生きる力を貰っていると感じている。このボランティアから間違いなくいっぱいのエネルギーを貰っているのだ。今では、私が楽しく過ごし、私が支えられている方なのかもしれないと思う時がある。
今の高校生は保健室をケガや病気だけではなく、息抜きなどの多様な目的で使っている。保健室が様々な高校生の姿を映すひとつの鏡だとするならば、私はボランティアを通して日々新しい社会を体験させて貰っているといえる。彼らの生身の姿から現代社会を見ることだけではなく、若者達が新しい文化を作っている現場に同席することは、私にとって何者にも代えがたい体験であり、幸せである。また、前職との関係故に考えてみたいことも沢山できた。
繰り返しとなるが、保健室は高校生たちの文化創造や生き方づくりのひとつの現場であり、それに立ち会うことが私自身の今日を生きることなのだと改めて感じている。健康が続く限り、保健室という現場を通して社会と繋がっていたいと思う。(七期生 清水花子)
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