RSSC春季課外活動 東京証券取引所見学会・丸の内散策の歴史を語る
RSSC社会貢献サポートセンター顧問 坪野谷雅之
今年3月12日、公益財団法人トラスト未来フォーラムによるRSSC寄付講座『信託機能を活用した社会貢献・財産管理』(秋学期・堂園昇平教員)の春季課外活動として、「東京証券取引所見学会~丸の内散策」のコーディネーター(企画・運営)を務めた。同講座の受講生29名のうち参加希望者20名(男性14名・女性6名)を引率した。当日はやや肌寒さを感じる朝であったが澄んだ青空に恵まれ、心地よい一日の始まりとなった。茅場町の東京証券取引所に9時45分の集合時刻よりも早く全員が揃い、早速証券歴史ホールを見学するという受講生の意欲の高さに感心した。
10時からは東証の動画でその歴史や機能について約20分鑑賞した後、専門スタッフの案内で回廊を歩きながら、テレビでも映し出される円形のグルグル回る株式相場表示装置(通称チェッカー)の前では、参加者から感嘆の声が上がる。かつての指の動きによる場立ちサインの説明を受けたり、旧取引フロアでは「歓迎 立教セカンドステージ大学様」との表示に迎えられ、一同の表情も和らいだ。記念撮影では、どこか学生時代に戻ったような笑顔が印象的であった。
11時過ぎに東証を後にし、丸の内へ向かって歩き出す。日本橋界隈の再開発の風景を横目に進み、約20分後には高層ビルが立ち並ぶ丸の内金融街に到着した。日頃は数字や理論で語られる金融の世界も、こうして街を歩きながら眺めることで、少し違った表情を見せてくれるように感じられる。
三井住友信託銀行本店の受付フロアでは、寄付講座の公益財団法人トラスト未来フォーラムの副理事長 小足一寿様と事務局長 梶川和祐様よりご挨拶をいただいた。その後、三菱UFJ信託銀行本店および信託博物館を訪問し、講義でも学んだ信託の歴史――英国における発祥から米国への展開、そして大正初期に日本へ導入された変遷――について、貴重な資料とともに改めて理解を深める。
事前に配布した案内に沿い、東京駅舎、日本工業倶楽部、丸ビル・新丸ビルを経て丸の内仲通りへ。有名な横文字の並ぶ高級ブティックと西洋風のプロムラードをぶらぶらしながら心の潤いに浸る。最後は、明治27年の歴史的建造物を復元した赤いレンガ造りの三菱一号館美術館の中庭にて解散とした。同館のレストランでは当時のメニューも興味をそそる。なおこの間、私自身の香港やロンドンでの勤務経験に基づく国際金融市場の話やエピソードも折に触れて語る。
この企画は、RSSC開校の翌年に私の講座『金融と経済』の課外活動として始めたものであり、コロナ禍を除き今年で15回目を迎える。振り返れば、受講生の皆さんと共に歩んできた小さな歴史の積み重ねでもある。単なる座学にとどまらず、現地・現場に足を運び、広く自分の目で見て肌で感じることを大切にしてほしい――その思いからこの活動を続けてきた。特に信託業務は、私たちの生活に深く関わりながらも、どこか難解で距離を感じやすい領域であるが、元信託マンとして本企画が、その距離を少しでも近づけ、理解を深める一助とれば幸いである。26年度秋学期の信託講座も多くの受講生が集まることを念じ、次回の当課外活動も引き続き実施していきたい。
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